【FC東京】福岡戦のシュートはわずか2本。思い出された渡邊凌磨と小泉慶の言葉

2023年05月05日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

福岡戦の後半はシュートが0本だった

FC東京の攻撃を活性化させるために渡邊が示したファクターは? 写真:サッカーダイジェスト

 2023年5月3日の福岡戦はほとんど相手を崩せず、0−1と完敗。チームの総シュート数はわずかに2本(渡邊と長友)で、後半だけに区切れば0本と厳しい結果だった。D・オリヴェイラ、仲川、松木、安部とゴールが期待された選手もシュートは0本と、この数字を見ても福岡に上手く守られた印象がある。

 この敗戦後、思い出されたのが先日インタビュー取材に応じてくれた渡邊、小泉の両選手の言葉だ。「攻撃を活性化させるために必要なことは?」というニュアンスの質問を投げかけると、ふたりの回答は一致していた。

「チームとしてシュートをどんどん打っていくことが大事です。そうすれば、相手の警戒の仕方も変わってくるはずなので。シュートが増えればチャンスも増えるので、その意識はポイントになります」(渡邊)

「積極的にパスを前につける、ミドルシュートを狙う、そうしたアクションを増やさないと相手は怖くないと思います。ここは、個人で改善できる部分です。もともと得点力がある選手は揃っているので、シュート数を増やしていければゴールが伸びて、上の順位にも行けるはずです」(小泉)
 ふたりの見解は「シュート」。パスで丁寧に繋ぐ意識はもちろん重要だが、時には多少アバウトでもいいから強引にシュートを狙わないといけない。そういうことを言いたいのだろう。

 要するに、崩しの形にこだわらず、とにかくゴールにこだわるということだ。1−2で敗れたC大阪戦後、松木もミックスゾーンでこう話していた。「今は同サイドで崩そうという感覚に陥りがちで、ゴールに向かえていない。サイドの深い位置にボールを運べても中にいるのがディエゴひとりとか、そういう場面が多いです」と。

とにかくゴールに向かう。今のFC東京にはもしかするとシンプルな思考も求められるのかもしれない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)

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