逆転優勝を狙うベレーザ、“LAST 7 GAMES”でいきなり躓く…終盤の猛攻も実らず、千葉Lに痛恨スコアレスドロー【WEリーグ】

2023年05月04日 西森彰

千葉Lは先発6人を入れ替え

後半から出場の藤野。懸命にゴールを目ざしたが、結果は残せなかった。写真:西森彰

[WEリーグ第16節]ベレーザ0-0千葉L/5月3日/味の素フィールド西が丘

 皇后杯全日本女子サッカー選手権を制し、リーグとの2冠を目ざす3位の日テレ・東京ヴェルディベレーザだが、首位を行く三菱重工浦和レッズレディースとは、前節終了時点で勝点7差をつけられている。全試合勝利での逆転優勝へ向けて「LAST 7 GAMES.キャンペーン」をスタートさせた。

 その最初の対戦相手は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース。前節から中3日でのゲームで、前節が抜け番だったベレーザとは日程面で不利を背負う。今季途中から指揮を執る三上尚子監督は、先発メンバーを6人入れ替えてきた。

 昨季4位のチームは、シーズン前の目標である3位以上とはかけ離れた順位(第15節終了時点で9位)にある。降格制度がないWEリーグでは、ともすればモチベーションを失う危険性のある状況だが、直近5戦を1勝4分と気持ちを切らすことなく、戦い続けてきた。

 最終ラインを支えている市瀬千里は「現在は(目標に)遠く及ばない順位ですが、自分たちの上のチームとは1試合、2試合戦って逆転できる差なので、上を見て戦っています」と語る。
 
 千葉Lは、動きの硬いベレーザにボールを握られながらも、なかなか決定機を許さない。ボールを持つ時間が少ないなかでも「優勝争いをしているベレーザを相手に失点せず、チャンスがあれば1、2点取ろうとやっていた」と市瀬。

 8分、この日、ボランチの一角に入った小林ひなたが、ベレーザの横パスをカットして、そのままドリブルでゴール前へ持ち上がり、自分のタイミングで左足からシュートを放つ。だが、これはCKに逃げられる。21分にも大熊環のシュートがバーを直撃する。

 24分には右CKから、石田菜々海がシュートを狙うが、これもストップされた。セットプレーでも鴨川実歩の蹴るボールのターゲットとなる機会が多かった市瀬は、「前日練習からけっこう決めることができていた。良いイメージを持っていましたから、そこで点を決められなかったのは悔しい」と唇を噛む。
 

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