ドルトムント幹部は「職務上の怠慢だ」と糾弾!タイトルの行方を左右しかねない“誤審”のレフェリーとその家族に脅迫

2023年05月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

VARの確認作業もせずにプレー続行を促す

ドルトムントの選手たちに詰め寄られるシュテーゲマン主審。(C)Getty Images

 あるドイツ人レフェリーが大きな逆風に晒されている。ブンデスリーガ30節のボーフム対ドルトムントを捌いたザーシャ・シュテーゲマン氏だ。

 とりわけ物議を醸したのは、その試合の65分のシーン。ドルトムントのFWカリム・アデイェミが相手ボックス内で倒された際、シュテーゲマン氏がVARの確認作業もせずにプレー続行を促したのだ。

 これは瞬時に適切な判断を下せなかったミスと本人も認めているが、PKチャンスを台無しにされたドルトムントにとっては堪ったものではない。試合後、いや、試合中からシュテーゲマン氏への非難が殺到する事態となった。

 その他にも不可解な判定に悩まされていたドルトムント側の怒りが収まらないのは、ボーフム戦での勝利逸によるダメージが小さくないから。翌日のヘルタ・ベルリン戦で2-0の勝利を収めたバイエルンに首位の座を明け渡し、ブンデスリーガ残り4試合のタイミングで2位に転落してしまったのだ。試合後、ドルトムントのゼバスティアン・ケールSDはこう不満をぶちまけている。
 
「リーグ戦は残り5試合、タイトルの行方を左右する試合で、彼がVARを使おうとしなかったのは職務上の怠慢だ」

 ひとつのジャッジによって、2011-12シーズン以来となる優勝が夢と消えかねない…。ケールSDやファンのそんな心情もわからなくはないが、南ドイツ新聞などによると、シュテーゲマン氏や同氏の家族のもとには脅迫も届いているという。これは流石に行き過ぎた行為だろう。

 さらに、ドイツ・ルール地方のウェブメディア『RUHR24』はユーザー向けの緊急アンケートを実施。「ボーフム戦、ザーシャ・シュテーゲマン主審の採点は?」と聞くまでもない質問を投げている。これもまた個人攻撃と捉えられてもおかしくない。

 サッカーにはミスがつきもの。その中にはレフェリーのジャッジも含まれるはずだ。健全な批判ならともかく、過度な誹謗中傷、ましてや脅迫などは絶対に許されない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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