【クラブW杯|採点&寸評(広島のみ)】"代役"以上の働きを見せた茶島が最高点。トドメを刺した浅野も高く評価

2015年12月13日 小田智史(サッカーダイジェスト)

先行逃げ切りのゲームプランを見事に完遂。

【警告】マゼンベ=クリバリ(12分)、シンカラ(13分)、ボリンギ(79分) 広島=佐々木(80分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】茶島雄介(広島)

【チーム採点・寸評】
広島 6.5
堅守をベースにしながら、カウンターでリズムを掴む"十八番"のゲーム展開へ。したたかにセットプレーで2点を奪い、さらに浅野が追加点。万全の試合運びで、クラブ史上初の大会ベスト4進出を果たした。

広島 3-0 マゼンベ|マッチレポート

【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 6
Jとは異なるシュートのタイミング、威力にも冷静に対応。ビッグセーブこそなかったが、それは最終ラインと連係して未然に危険を回避していたからだ。

DF
5 千葉和彦 6.5
リベロとして最終ラインを統率するだけでなく、勝負を決定づける2点目を沈める千両役者ぶり。間違いなく勝利の立役者のひとりだった。

19 佐々木翔 6.5
"守備専"タイプがこの日は攻撃でも存在感。果敢なオーバーラップからスルーパスを通し、攻撃にアクセントを加えた。本職の守備でもフィジカルを活かして互角に渡り合った。

33 塩谷 司 6.5
自身2戦連発となる値千金の先制弾。守っては、ピンチを間一髪のスライディングで防ぐなど、実に内容の濃いプレーだった。

MF
6 青山敏弘 6
ボールを持つと必ずマンマークに付かれ、なかなか前を向けない状況。それでも攻守に泥臭くハードワークを続け、最終ラインの前に立ちはだかって攻撃を撥ね返した。

8 森﨑和幸 6.5
待ち望んでいた3年ぶりの世界の舞台。カウンターの芽を摘む絶妙なボール奪取、逆に自らはカウンターの起点になるなど、地味ながらもさすがの安定感を見せた。後半痛めた右足首の状態が少し気にかかる。

9 ドウグラス 5.5(87分OUT)
カウンターで何度か会場を沸かせたが、相手の徹底マークに苦戦。チーム屈指のフィジカルもアフリカの選手たちの前では当たり負けする場面も。裏に抜け出しでGKをかわした58分のチャンスも、シュートは枠を大きく外した。
 
14 ミキッチ 6(82分OUT)
ミスを恐れず、次々と縦に突破を図る。クロスにはもう少しバリエーションが欲しかったが、先制点はこの男の仕掛けで奪ったCKから生まれた。

18 柏 好文 6.5
この日は今季の主戦場である左サイドで先発。開幕戦に続き、推進力とキレ味鋭い切り返しでサイドを崩し、チームの攻撃を活性化させた。心技体、すべてがベストに近い状態だ。

25 茶島雄介 7
開幕戦で負傷した野津田に代わりスタメンに抜擢。緩急を付けた動きでギャップに入り込み、守備ではサイドまでプレスに奔走するなど攻守で貢献した。2ゴールの起点となったプレースキックも評価に値する。
 
FW
11 佐藤寿人 5.5(75分OUT)
開幕戦出場を回避し、満を持しての登場。しかし、19分にカウンターからGKとの1対1を迎えるも、利き足と逆の右足でのシュートとなり枠を捉え切れず。エースとしては悔しいチャンス逸となった。
 
交代出場
FW
29 浅野拓磨 6.5(75分IN)
佐藤に代わってCFへ。出場から3分後、ミキッチのクロスをヘディングシュートで沈めて追加点。故障離脱した同期の野津田の想いも乗せたゴールだった。

DF
4 水本裕貴 ― (82分IN)
クローザーとして途中出場。相手は左サイドからの攻撃が多く、見せ場は少なかったが、駆け引きしながらゴール前への侵入を防いだ。

FW
22 皆川佑介 (87分IN)
開幕戦勝利の立役者は、試合終盤に登場。アディショナルタイムを含めおよそ5分間でボールタッチはほとんどなかったが、流れを崩さず、ゲームを終わらせた。

監督
森保 一 7
開幕戦で野津田、柴﨑を怪我で失った苦しい状況のなか、Jリーグを制した「チーム力」を改めて証明。先行逃げ切りの必勝パターンに持ち込み、ゲームプランを完遂した。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTOハイライト】マゼンベ 0-3 サンフレッチェ広島

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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