クラブ史上初の世界制覇! 守備の向上でさらに強力な集団へ。
欧州制覇の時と同じく3度目の挑戦で、バルサはついに世界の頂点へ。絶体絶命の状況からの逆転勝利に、喜びはひとしおだった。 (C) Getty Images
ジョゼップ・グアルディオラ体制の1年目で、バルサは三冠を達成。その「ボールポゼッション」に主眼を置いたスペクタクルな攻撃サッカーは、対戦相手を無力化し、サッカー界の新たなトレンドとなりつつあった。
しかし若き名将ペップにとって、まだこのチームは完璧ではなく、CB、守備的MF、左サイドアタッカーの補強をフロントに希望。しかし、欲していたハビエル・マスチェラーノ、フランク・リベリの獲得はならず、守備要員としてマクスウェル、ドミトロ・チグリンスキが到来した。
それというのも、超大型FWズラタン・イブラヒモビッチを獲得するのに、多額の移籍金(+サミュエル・エトー)を要したことが大きかった。
もっとも、外から見ればバルサは十分な戦力を有しており、ペップにとっては不満足の補強も、他クラブにとっては脅威にしか映らなかった。
UEFAスーパーカップ(UEFAカップ王者のシャフタール・ドネツクに延長の末に1-0)、スーペルコパ(国王杯準優勝のアスレティック・ビルバオに2試合合計5-1)を制したバルサは、リーガでもスタートから順調な歩みを見せ、22節にこのシーズン唯一の黒星を喫するまで、17勝4分けという驚異的な結果を残した。
その間には、UAEで行なわれたクラブワールドカップに欧州王者として出場。準決勝でメキシコのアトランテを3-1で下し、決勝戦ではアルゼンチンのエストゥディアンテスに先制を許しながら89分にペドロのゴールで追いつき、延長戦でリオネル・メッシが決勝ゴールをゲット。3年前の雪辱を果たすとともに、クラブ史上初の世界制覇を果たした。
ハードスケジュールのなかでもバルサのサッカーは質を落とすことなく、白星を重ねていく。宿敵レアル・マドリーが食らいついたことで、リーガは稀に見るデッドヒートとなったが、クラシコでは2度ともバルサが勝利。勝利数は31で並んだが、敗戦数わずか1のバルサが連覇を果たした。
昨シーズンに比べて失点は11も減少。戦前には十分な補強ができなかったといいながら、結果的にグアルディオラ監督は課題である守備の強化を果たし、バルサをさらに強固な集団へと成長させたのである。
一方で攻撃では、2009年にバロンドールを受賞したメッシが出場35試合で34得点という驚異的な数字を残して初のリーガ得点王に輝いたが、組織という面ではイブラヒモビッチがバルサのスタイルに馴染めず、また中盤のアンドレス・イニエスタが負傷を重ねたこともあって、メッシ、シャビに依存することが多かった。
チャンピオンズ・リーグ準決勝でインテルに敗れ、宿敵マドリーの本拠地でビッグイヤーを掲げるという夢を果たせなかったバルサ。充実のなかにも、わずかに課題や悔いを残したことで、この先、さらにペップ・バルサは進化を遂げていくことになる。
【写真で回想】バルサ IN ジャパン 親善試合編(1990・2004・2005)
しかし若き名将ペップにとって、まだこのチームは完璧ではなく、CB、守備的MF、左サイドアタッカーの補強をフロントに希望。しかし、欲していたハビエル・マスチェラーノ、フランク・リベリの獲得はならず、守備要員としてマクスウェル、ドミトロ・チグリンスキが到来した。
それというのも、超大型FWズラタン・イブラヒモビッチを獲得するのに、多額の移籍金(+サミュエル・エトー)を要したことが大きかった。
もっとも、外から見ればバルサは十分な戦力を有しており、ペップにとっては不満足の補強も、他クラブにとっては脅威にしか映らなかった。
UEFAスーパーカップ(UEFAカップ王者のシャフタール・ドネツクに延長の末に1-0)、スーペルコパ(国王杯準優勝のアスレティック・ビルバオに2試合合計5-1)を制したバルサは、リーガでもスタートから順調な歩みを見せ、22節にこのシーズン唯一の黒星を喫するまで、17勝4分けという驚異的な結果を残した。
その間には、UAEで行なわれたクラブワールドカップに欧州王者として出場。準決勝でメキシコのアトランテを3-1で下し、決勝戦ではアルゼンチンのエストゥディアンテスに先制を許しながら89分にペドロのゴールで追いつき、延長戦でリオネル・メッシが決勝ゴールをゲット。3年前の雪辱を果たすとともに、クラブ史上初の世界制覇を果たした。
ハードスケジュールのなかでもバルサのサッカーは質を落とすことなく、白星を重ねていく。宿敵レアル・マドリーが食らいついたことで、リーガは稀に見るデッドヒートとなったが、クラシコでは2度ともバルサが勝利。勝利数は31で並んだが、敗戦数わずか1のバルサが連覇を果たした。
昨シーズンに比べて失点は11も減少。戦前には十分な補強ができなかったといいながら、結果的にグアルディオラ監督は課題である守備の強化を果たし、バルサをさらに強固な集団へと成長させたのである。
一方で攻撃では、2009年にバロンドールを受賞したメッシが出場35試合で34得点という驚異的な数字を残して初のリーガ得点王に輝いたが、組織という面ではイブラヒモビッチがバルサのスタイルに馴染めず、また中盤のアンドレス・イニエスタが負傷を重ねたこともあって、メッシ、シャビに依存することが多かった。
チャンピオンズ・リーグ準決勝でインテルに敗れ、宿敵マドリーの本拠地でビッグイヤーを掲げるという夢を果たせなかったバルサ。充実のなかにも、わずかに課題や悔いを残したことで、この先、さらにペップ・バルサは進化を遂げていくことになる。
【写真で回想】バルサ IN ジャパン 親善試合編(1990・2004・2005)
◎2009-10シーズン成績
リーガ:優勝(31勝6分け1敗・98得点24失点)
国王杯:5回戦敗退(対セビージャ)
チャンピオンズ・リーグ:準決勝敗退(対インテル)
クラブワールドカップ:優勝(対エストゥディアンテス)
チーム内得点ランキング(リーガ):メッシ(34点)、イブラヒモビッチ(16点)、ペドロ(12点)、ボージャン(8点)、ケイタ(6点)、アンリ(4点)、シャビ(3点)、D・アウベス(3点)、ジェフレン(2点)、ピケ(2点)、イニエスタ(1点)、トゥーレ・ヤヤ(1点)、チアゴ(1点)、プジョール(1点)、マルケス(1点)
◎主なトランスファー
◇IN
夏
DF マクスウェル(←インテル)
DF チグリンスキ(←シャフタール・ドネツク)
DF バルトラ(←ユースから昇格)
MF ジェフレン(←ユースから昇格)
MF ジョナタン(←ユースから昇格)
FW イブラヒモビッチ(←インテル)
◇OUT
夏
GK ジョルケラ(→ジローナ)
DF M・カセレス(→ユベントス)
DF シルビーニョ(→マンチェスター・シティ)
MF フレブ(→シュツットガルト)
MF V・サンチェス(→シェレス)
FW エトー(→インテル)
FW グジョンセン(→モナコ)
リーガ:優勝(31勝6分け1敗・98得点24失点)
国王杯:5回戦敗退(対セビージャ)
チャンピオンズ・リーグ:準決勝敗退(対インテル)
クラブワールドカップ:優勝(対エストゥディアンテス)
チーム内得点ランキング(リーガ):メッシ(34点)、イブラヒモビッチ(16点)、ペドロ(12点)、ボージャン(8点)、ケイタ(6点)、アンリ(4点)、シャビ(3点)、D・アウベス(3点)、ジェフレン(2点)、ピケ(2点)、イニエスタ(1点)、トゥーレ・ヤヤ(1点)、チアゴ(1点)、プジョール(1点)、マルケス(1点)
◎主なトランスファー
◇IN
夏
DF マクスウェル(←インテル)
DF チグリンスキ(←シャフタール・ドネツク)
DF バルトラ(←ユースから昇格)
MF ジェフレン(←ユースから昇格)
MF ジョナタン(←ユースから昇格)
FW イブラヒモビッチ(←インテル)
◇OUT
夏
GK ジョルケラ(→ジローナ)
DF M・カセレス(→ユベントス)
DF シルビーニョ(→マンチェスター・シティ)
MF フレブ(→シュツットガルト)
MF V・サンチェス(→シェレス)
FW エトー(→インテル)
FW グジョンセン(→モナコ)