【採点寸評|名古屋】少なくない決定機を仕留められず。首位奪取の難しさを感じさせる勝点1[J1第9節 名古屋2-2湘南]

2023年04月24日 今井雄一朗

守備でコントロールし速攻で急所を突く

【警告】名古屋=中谷(78分)、内田(81分)、長澤(90分)、ユンカー(終了後) 湘南=石原(14分)、平岡(39分)、永木(90+2分)【退場】なし

 Jリーグは4月23日にJ1第9節を開催。豊田スタジアムでは名古屋グランパス対湘南ベルマーレが行なわれ、2-2で引き分けた。
【PHOTO】名古屋の出場13選手&監督の採点・寸評。持ち前の馬力で先制弾の森下。永井は味方のフォローで精力的なラン
 先手を取ったのは名古屋。41分に森下龍矢のゴールで均衡を破ると、50分にはセットプレーから中谷進之介がヘッドで追加点を奪う。

 追いかける湘南は56分、山田直輝の追撃弾で1点差に詰め寄る。名古屋は75分、マテウス・カストロがネットを揺らしてリードを広げたかに思われたが、直前のプレーで自陣エリア内でのファウルの判定で得点は取り消しとなり、PKを献上。これを湘南の町野修斗が確実に仕留める。

 その後、スコアボードは動かず、ドロー決着。勝点1を分け合った。
 
▼名古屋のチーム採点「6」
 対戦相手の分析と対策は今季の大きな強みとなっており、湘南に対する戦い方も非常に明瞭で、主導権を握って試合を進めた。

 ポゼッションとプレッシングに優れる相手をあえて自陣に引き込み、守備でコントロールしながらカウンターで急所を突く戦いは、キャスパー・ユンカーたち前線の速さを活かしきる戦術。そこに今季好調の森下を加えた速攻で先制点を得ると、後半開始早々にギミックを仕込んだセットプレーで中谷が追加点を仕留め、順風満帆なゲームに。

 だが一瞬の隙を突かれて失点を喫すると、山田の突破からPKを与え、それがマテウスのゴールで3-1になった状況をひっくり返すことになったために試合は紛糾もした。

 ただ、それ以外にも少なくとも7度の決定機があったゲームであり、自分たちで仕留められたところも。勝てば首位奪取という一戦だったが、その難しさをいろいろな意味で感じる勝点1となった。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

【厳選ショット】まさかの展開でドロー決着!VARで明暗分かれる|J1第9節 名古屋2-2湘南

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