「ファン・サポーターの方と一緒に街に出ていきたい」川崎の吉田社長が浦和戦前にメッセージを発信。観客席からは大きな拍手!

2023年04月23日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

取材陣にも想いを語る

川崎の観客席に向けてメッセージを発信した吉田社長。(C)SOCCER DIGEST

[J1第9節]川崎1-1浦和/4月23日/等々力陸上競技場

 川崎フロンターレの吉田明宏社長が4月23日、浦和レッズ戦の前にサポーターにメッセージを送り、その後に取材に応じた。

 5日に等々力陸上競技場で行なわれたルヴァンカップのグループステージ第3節の浦和レッズ戦(0-0)の試合後には、サポーターからスタンドに以下のメッセージが書かれた横断幕が掲示された。

「地域密着は後回し。功労者は次々と辞めていく。吉田、富士通体制の事業方針はこのままでいいのか?」「PwCさん、地域から愛されるフロンターレへ導いてください」「どんな時も俺たちは鬼木フロンターレを後押しし続ける」

 その後、8日に川崎は公式ホームページで「川崎フロンターレをご支援いただいているすべての皆様へ」と題して声明を発表。ファン・サポーターに向けたメッセージを示していた。

 そのなかで23日、吉田社長はリーグ9節の浦和戦の前に観客席の前でメッセージを送った。横断幕を見た後の2週間で社内やファン・サポーターとの対話をしてきたと報告した。

 反省点としては、2017年のJ1初優勝以降に会社の規模が大きくなり、社員の仕事が増え、さらに20年に起こった新型コロナウイルス感染症の影響もあり、地域とのコミュニケーションが薄くなっていた点を挙げた。
 
 また、新たに入った社員のなかには、かつて川崎が地域の人たちと関係を作っていく過程を、知識としては持っていても、経験がないという点も言及した。

 そのうえで、今後は地域担当の枠を超えて、社員全員で街に出ていくと宣言。さらに、こう呼びかけた。

「皆さんにお願いです。我々クラブでだけでは、とてもとても、この川崎全部を回ることはできません。ですからここにいる皆さん、ファン・サポーターの方と一緒に街に出ていきたいと思っています」 

 吉田社長のメッセージを聞くと、ファン・サポーターからは大きな拍手が起こった。

 メッセージ後に取材に応じた吉田社長は、この2週間でOBの中村憲剛氏や中西哲生氏とも連絡を取っていたと振り返った。また、横断幕が出た後、9日のJ1第9節・ガンバ大阪戦(0-2)で応援席を訪れたことも明かした。

 そして、この日は「拍手をもらい『社長がんばれ』と言ってもらえた。良い再スタートが切れたのではないか」と口にした。

「優勝を諦めていない」と力強く語った吉田社長を筆頭に、川崎は覇権奪回を目ざしていく。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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