【広島】反発力、継続力、そして的確な判断力――チームの逞しさを噛み締める森保監督。劇的な逆転劇にも油断を見せない指揮官は、第2戦に向けて「これまでどおり」を強調

2015年12月03日 サッカーダイジェスト編集部

「試合の流れ、状況を読んでプレーできたと思います」

劣勢に立たされても決してあきらめない広島の選手たちは、状況に応じた判断力にも優れ、冷静にゲームを進めながら勝利を手繰り寄せた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 チャンピオンシップ決勝第1戦のG大阪対広島は12月2日、万博記念競技場で行なわれた。点の取り合いとなった白熱のゲームは、広島が3-2で勝利を収めた。
 
 途中出場の選手が得点に絡むなど、見事な采配を見せた広島の森保一監督のコメントをお届けする。

【PHOTOギャラリー|G大阪 2-3 広島】
 
森保 一(広島/監督)
 
「本当に難しい試合になると思っていましたが、まさに厳しい試合になりました。先制点を許し、追いつき、またリードされ、という展開のなかで、選手が今年のシーズンでも見せてくれた反発力、劣勢のなかでも反発力を持って、そこを撥ね退けるという、粘り強く、辛抱強さを持って戦う継続力を、今日の試合でも見せてくれました。
 
 今シーズン、続けてやってきてくれたことを、この大舞台でも発揮できたことで、今日の勝利につながったと思っています。ただし、まだファーストレグが終わっただけなので、ホームに帰っても、しっかりと戦い、優勝に結び付けてこそ、今日の勝利が活きてくると思いますので、気を引き締めて次の準備をしていきたいです」
 
――アディショナルタイムに入ってから2点を取って、ひっくり返したという劇的な勝利でした。2-2になった後、あと1点ということで勝ちにいったと思いますが、2-2で終わらせようという考えはありましたか?
 
「3-2という逆転勝利をアディショナルタイムで収めることができ、選手が最後まで勝ちにこだわってプレーしてくれて、すごく良かった。
 
 2-2で終わっていても、アウェーゴールも奪っていますし、我々にとっては悪くない結果だ、と。ただ、選手が相手の状況を見て、我々がなにをしなければいけないのか、試合の流れや状況を感じ取ってプレーできたことが、最後の決勝点につながったと思います。
 
 と言いますのも、相手は10人で、前線にパトリック選手を基点としてカウンターを狙っていたと思いますが、そこに対するリスクマネジメントをしっかりとしつつ、数的優位のところで得点のチャンスを窺っていく。そうやって試合の流れ、状況を読んでプレーできたと思います。
 
 あとは、サポーターのみなさんが、今日もこの万博に、我々の後押しをしに、たくさん駆けつけてきてくれて、みなさんの後押しが、最後まで選手の頭を止めることなく、足を止めることなく、ゴールに向かう姿勢を引き出してくれました」
 

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