ボール保持からの攻撃にチャレンジした森保ジャパン。格上相手にいくつか形が作れたのはポジティブに捉えるべき

2023年03月25日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

ビルドアップ時はボランチが最終ラインまで落ち、SBがインサイドに

攻撃の起点となる縦パスが光った板倉。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

[キリンチャレンジカップ]日本1-1ウルグアイ/3月24日/国立競技場
 
「これまでと同じことをやるにしても、"新しいものを作る"ということを忘れてはいけない戦いになる」
 
 ウルグアイ戦の前日会見で森保一監督がこう語っていたように、第二次森保ジャパンの初陣では新たなチャレンジが見られた。
 
 そのひとつが、ボールを握った状態からの攻撃だ。ビルドアップ時はボランチの遠藤航、あるいは守田英正が最終ラインまで落ち、SBの伊藤洋輝と菅原由勢がインサイドにポジションを取る。
 
 20分に浅野拓磨がシュートまで持ち込む、26分に堂安律が右サイドを切り込んでクロスを上げる、49分に鎌田大地が敵陣でファールを受けてFKを獲得と、こうしたビルドアップからCBの板倉滉が縦パスを入れ、それが起点となってチャンスになったものだ。
 
 一方で、連係ミスからパスを繋げられない場面も散見され、ピッチに立つ選手たちが試行錯誤しながらプレーしているようにも見えた。実際、試合後に板倉も、「僕たちが持ち運ぶことはできたけど、自分がフリーな分、前の選手がマンツーマン気味でマークされていたので縦パスを入れられず、GKを使って探るシーンが多かった」と振り返り、「テンポよく回しながらパスコースを見つけて、どこかで縦パスを入れる勇気が必要」と課題も口にした。
 
 もちろん個のクオリティなど、他にも課題はある。だが、3月20日に招集されてから3日間のトレーニングだけで、新たな形を機能させるのは難しいはずで、FIFAランク16位と格上相手(日本は20位)に、いくつか攻撃の形が作れたことはポジティブに捉えるべきだと思う。
 
 2026年の北中米ワールドカップでのベスト8進出という目標に向け、まだ1試合を戦っただけ。これから攻撃の質を高めていくためには、「継続していくことが大事」(板倉)になる。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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