アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス（アストン・ビラ）が、激闘後にフランス代表FWキリアン・エムバペ（パリ・サンジェルマン）へ掛けた言葉を明かした。

　アルゼンチンはカタール・ワールドカップ（W杯）の決勝でフランスと対戦。エムバペにハットトリックを許すも、３－３で突入したPK戦の末に死闘を制し、36年ぶりの世界制覇を果たした。

　大会を通じて好守を連発した30歳の守護神は最優秀GKに輝き、一躍名を揚げたが、表彰式でトロフィーを股間に当てるパフォーマンスを披露すると、歓喜に沸くロッカールームで、「１分間の黙とう。死亡したエムバペのために」と相手エースを嘲笑。凱旋パレードでもエムバペのお面を被せた人形を抱えて登場し、痛烈な批判を浴びた。

　ただ、タイムアップ直後にはがっかりとピッチに座り込むエムバペを、慰めるようなシーンも見受けられた。母国メディア『TyC Sports』の取材に応じたE・マルティネスは、この場面をこう振り返った。

「『立ち上がり、前を向くように』と言ったんだ。彼はピッチに倒れるべきでなく、自分のプレーに誇りを持つべきだった。それが本当のところだ。僕を相手に（PK戦を含め）４点も決めたんだ。ピッチに突っ伏すべきは僕だったからね」
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　またこのインタビューでは、フランス戦で追加点を挙げ、北京五輪、コパ・アメリカ2021に続き、ビッグトーナメントの決勝でスコアラーとなったアンヘル・ディ・マリア（ユベントス）にも言及。「彼はアルゼンチン代表史上３本の指に入る」と絶賛し、５歳上のレジェンドが、大一番で４試合ぶりに先発復帰すると知った際には、勝利を確信したと明かした。

「思わず『勝った』と口にしたよ。彼は決勝の男であり、３度優勝をもたらした選手だ。常に感謝している。彼はメンタリティが動物的で、決勝でプレーする準備が整っているんだ。キャリアを通じてビッグチームでプレーしてきたからね。それに彼の後ろには素晴らしい家族がいる。彼らがあの決勝を迎えるために大いに助けてくれたようだ」

　度々、チャンピオンズリーグへの憧れを口にし、ビッグクラブへの野心を隠さないE・マルティネスは、ディ・マリアのように、クラブレベルでも数々のタイトルを掴めるか。そのためには、ビラの指揮官ウナイ・エメリも求めた「感情のコントロール」が不可欠だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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