「行方がわからない」清武&酒井の元チームメイトが借金トラブルの末に国外へと蒸発か「35件については返済できない」

2023年03月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

借金総額は最大で10億円弱とも

かつて清武や酒井と同僚だったフロウシェク。写真はカイザースラウテルンに所属した21年1月。(C)Getty Images

 2013-14シーズンのニュルンベルクで清武弘嗣と、翌14-15シーズンのシュツットガルトで酒井高徳と同僚だった元チェコ代表、アダム・フロウシェクの消息が途絶えたようだ。現地27日、『iSport』などチェコの複数メディアが一斉に報じた。

 現在、34歳のフロウシェクが所属するトリニティ・ズリーン(チェコ1部)のパベル・ヴルバ監督によると、先週末の試合を最後に「行方がわからない」という。27日にはクラブが今シーズン末まで残す契約の一時停止を発表と、ファンにとっては看過できない状況になっている。

 どうやらプライベートで大きな問題を抱えていたようだ。それはずばり借金で、今回の行方不明を「返済に苦しんだ末の蒸発」と見るメディアが少なくない。

 その額(2月下旬に裁判所から2000万クラウン≒1億1200万円を超える債務督促が)もさることながら、驚くべきは借入先・滞納先の数だろう。先日、本人が裁判所に届けた破産申請書には、「35件については返済できない」と記されているという。

 なかには銀行はもちろん、元チェコ代表のオンドジェイ・チェルーストカらフットボーラーの名前も複数含まれているそうだ。しかも、これはあくまで氷山の一角。裁判所が承認前の負債を含めると、最大7000万ドル(約9億5000万円)に上るという。
 
 なぜ、このような最悪に近い事態に陥ったのか。ひとつは昨年秋の負傷だ。契約上の理由で、それまでズリーンで得ていた月収50万円が5分の1程度に激減した。当然、返済に回せる額は小さくなる。

 しかし、根本的な原因は違うようだ。チェコ紙『ブレスク』は「10年ほど前からギャンブル、特にスポーツ賭博に手を染めていた」と指摘。そして、借金を重ねる負のスパイラルに陥ったのだ。この一報に誤りがなければ、文字通り身から出た錆である。

 2009年秋にチェコの「最優秀若手選手賞」に輝くなど将来を嘱望され、ブンデスリーガやチャンピオンズリーグでのプレー経験も持つフロウシェク。母国の英雄パベル・ネドベドに憧れた若き日は、それこそフットボールに対する真摯な取り組み(豚肉やアルコールを一切口にしない食事制限も)やピッチ上でのハードワークで観る者を打った。

 そんなフットボーラーのキャリアが最悪の結末を迎えようとしている。スマホの番号を変更した事実なども突き止めているチェコメディアは、フロウシェクが国外に行方をくらませたと見ているが……。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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