「シンプルにもっとしっかりやれば…」決定機を逃した浦和モーベルグの現在地。復調途上でも先発起用の理由は?

2023年02月26日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

明本はモーベルグら右サイドをチームのストロングポイントと評価

完全復活が待たれるモーベルグ。写真:滝川敏之

[J1第2節]横浜2—0浦和/2月25日/日産スタジアム

 ポーランドリーグを4度制したマチェイ・スコルジャ新監督を招聘した浦和レッズが、スタートでつまずいた。2節・横浜戦で0-2完敗。開幕節のFC東京戦と同スコアでの連敗になってしまった。

 そのなかで、昨季はチームトップの8得点を挙げた背番号10のダヴィド・モーベルグが、本領発揮に至っていない。横浜戦では、持ち前の鋭いドリブルは見られず、守備でも相手に置いていかれるシーンが目立った。

 さらに、51分に小泉佳穂のスルーパスを受けて迎えた決定機では、得点に結びつけられず。スコルジャ監督は、この場面を一番のチャンスだったと振り返り、「決められていれば、違った試合になったと思う」と悔やんだ。

 試合後に取材に応じた28歳のスウェーデン人FWは、命運を分けたビッグチャンスについて「素晴らしいパスが来たが、ピッチが乾いていたこともありコントロールミスがあった。ゴールで試合の流れは変わるので、シンプルにもっとしっかりやれば良かった」と、唇を噛む。
 
 ここまで、コンディション調整に苦しんできたとして、「FC東京戦は、プレシーズンの初戦のような感覚もあった」という。一方で、「練習や試合を重ねて、コンディションが上がっていると感じている」と手応えも語った。

 そんなモーベルグの状態について、スコルジャ監督は「今はベストな時期ではない」と分析。それでも、「本来の姿を取り戻すためには出場させたほうが良いと判断した」とスタメン起用の理由を明かし、「試合をこなすにつれて右サイドが強くなっていくと確信している」と期待を寄せた。

 また、左サイドバックを務めた明本考浩は、昨季との戦術面の違いに「僕が"左肩上がり"の時のほうが多かったけど、"右肩上がり"が結構ある」とコメント。右サイドがストロングポイントだと認めて、モーベルグと酒井宏樹、伊藤敦樹の「3人の関係性は、去年からすごく良かった」と評価する。

 モーベルグのコンディションが戻った時、浦和はどのような攻撃を展開するのか。28歳アタッカーの"復活"が待たれる。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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