等々力で揺れるトリコロール。まるでホームのような大声援。横浜のキャプテン喜田拓也が噛みしめる。「文字通り一緒に戦ってくれた」

2023年02月18日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

「何より勝ちたい気持ちが伝わってきた」

川崎に中盤を支配されるなか、切り替えの早い守備でチームに貢献した喜田。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第1節]川崎1-2横浜/2月17日/等々力陸上競技場
 
 まるでホームのような大声援だった。
 
 J1リーグが2月17日に開幕し、等々力陸上競技場では川崎フロンターレと横浜F・マリノスが対戦。いきなり昨季の2位と王者が激突したビッグマッチは、2-1で後者が勝利した。
 
 今季から新型コロナウイルスによる制限が緩和され、来場可能数の上限100パーセントで声出し応援が可能になったことを受け、スタジアムは試合前から熱気を帯びていた。
 
 とりわけアウェー側のスタンドに目線を送ると、無数のトリコロールのフラッグが揺れ、サポーターがチャントを熱唱している。筆者の記者席が横浜寄りだったこともあり、大きく聞こえるのは当然なのだが、それでも「まるでホームだ」と思うほどの迫力で、主将の喜田拓也もそう感じていたようだ。
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「(声援は)素晴らしいですね。今日はアウェーなんですけど、競技場に入った時からマリノスサポーターの迫力が凄くて、ここはアウェーなのか?という感じだったので、非常に心強かったです」
 
 横浜は本来、最終ラインから丁寧にボールを繋ぎ、ポゼッションを高めながら相手ゴールに迫っていくチームだ。だがこの試合では、川崎が6割を超えるポゼッション率だったことから分かるように、主導権を握られる試合展開だった。喜田も「特に後半は守備で足を使わされて、自分たちが理想とする姿ではなかった」と振り返る。
 
 それでもアンデルソン・ロペスや西村拓真ら前線の選手がハイプレスを掛け続け、畠中槙之輔や角田涼太朗ら守備陣が身体を張ってゴールを死守。後半アディショナルタイムに1点を返されたが、「チーム全員の勝利への執念」(喜田)で勝点3を手にした。
 
 この"チーム全員"のなかには、もちろんサポーターも含まれている。喜田が言う。
 
「皆さんの楽しみな気持ちもそうですけど、何より勝ちたいという気持ちを感じたので、文字通り一緒に戦ってくれたと思います」
 
 次節は2月25日にホームの日産スタジアムで浦和レッズを迎え撃つ。この試合でもサポーターと一丸となって勝利を掴み取りたい。
 
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
 
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