【番記者推奨!浦和のブレイク候補】ハイプレス、デュエル、上下運動など。魅力満載の大畑歩夢がさらにパワーアップ! 日本代表の主軸も狙えるポテンシャル

2023年02月06日 星野浩司

特殊な器具を使ってトレーニングに励む

浦和で2年目を迎える大畑。背番号は44から「66」に変更した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 来るべき2023年シーズン、リーグを盛り上げるのはいったい誰か。新たなスターは生まれるのか、未来を切り拓くニューヒーローは出現するのか。番記者推奨のブレイク候補、今回は浦和レッズのDF大畑歩夢だ。

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 浦和のDF大畑歩夢。貴重な左利きの左SBは21歳ながら、プロ3年間でJ1通算65試合出場を誇る。もうすでにブレイクしている…とサッカーファンに怒られるかもしれない。だが、24年パリ五輪、その先の日本代表の主軸へ大ブレイクするポテンシャルを秘めている。 

「パリ五輪は来年なので、今年はより強く意識している。予選(9月のU-23アジア杯)も入ってくるけど、自チームでスタメンで出てないと呼ばれない。まずは自チームで試合に出て、数字を残したい」

 昨季はリーグ22戦に出場し、うち19戦に先発。浦和加入1年目で一定の「数字」を残した。3月6日の湘南戦(2-0)。絶妙なタイミングでスルーパスに抜け出し、左クロスでMF江坂任のゴールをアシストした場面は圧巻だった。自身初のACLでも6試合に出場し、19年大会以来の決勝進出に貢献した。

 一方で、度重なる怪我に悩まされた。前年末に負った右第五中足骨骨折で開幕時はコンディションが上がらず、4月のACLでは左眼窩底と頬骨を骨折。7月にも戦列を離れた期間があった。「まずは怪我をしないこと。そこからコンディションを上げていく。最後の攻撃の質にこだわってやっていきたい」とプロ4年目への思いは強い。

 今季は左SBの競争がさらに激化している。昨年から引き続きポジションを争う明本考浩に加え、京都で主力を担った荻原拓也が復帰。主力級のライバルがひしめく。大畑は「今年はサイドバックは3人いて、怪我したら3番手になる。いつ出てもいい準備をして、毎日サッカーを考えてやっていかなきゃいけない」
 
 大畑のストロングポイントは守備、攻撃と連動したプレーで発揮される。マチェイ・スコルジャ新監督が掲げるハイプレスは「(前所属の)鳥栖でもやっていて、自分が得意とするところ。問題なくフィットできている」。168センチと小柄だが、屈強な外国人FWにも引けを取らないデュエル(1対1の攻防)の強さがある。

「自分の強みは、1対1に負けない対人守備、上下運動を90分間やる、タイミング良く前に出て行くところだと思う」。相手を自由にさせない堅守から、自慢の走力を活かした攻撃。左サイドハーフの内側を走るインナーラップで相手の急所を突き、ゴールに直結するプレーも魅力だ。

 今オフにはさらなる武器を磨いた。「ジャンプ力、筋力アップ、アジリティ(俊敏性)にフォーカスして鍛えた」。鳥栖時代から指導を受ける個人トレーナーのもとで、特殊な器具を使ったトレーニングに励んだ。「ジャンプは少しずつ効果が出ている」。空中戦の競り合いも強さを増した。

 44番だった背番号は、今季から66番に変更。「6番はかっこよくて好きなので」とはにかんだ。パリ五輪の主力に加え、日本代表でもDF長友佑都の"後継者"に挙げる声もあるが「試合に出続けないといけない」。J1優勝、アジア制覇に向けて、大畑が勝負の1年に挑む。

取材・文●星野浩司(報知新聞社)

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