「ついに最初の候補が出た!」韓国メディアが進展のない代表監督人事に“スペイン人指揮官”が急浮上で大騒ぎ!

2023年01月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

ラ・リーガで実績も、代表チームを率いた経験はゼロ

ヘタフェ時代に名を揚げたボルダラス(右)。2020ー21シーズンには久保(左)と共闘も。(C)Getty Images

 韓国代表の新監督候補に、前バレンシア監督であるホセ・ボルダラスの名が急浮上した。

 現地1月18日、スペインのラジオ局『Cadena SER』は「大韓サッカー協会(KFA)がボルダラスに接触した」と速報。「彼らは代表チームの新たな指揮官にボルダラスを迎えたいと考えているようだ。この数週間で断続的に動きがあった」と伝えたのだ。

 さらに同メディアは、「とはいえ、ボルダラスの元にはスペイン内外のクラブや代表チーム監督就任のオファーも複数あるという。そのなかのひとつが韓国からのアプローチだ」と説明し、「カタール・ワールドカップを終えて前任者(パウロ・ベント前監督)が去り、韓国では次期監督探しが本格化している」と続けた。

 この一報を受けて、過敏に反応したのが韓国メディアである。ベント前監督の退任以降、まったくと言っていいほど現実味のある候補者の名が出てこなかっただけに、ここぞとばかりに一斉に飛びついたわけだ。「ついに最初の候補が出た!」「やはり外国人路線を継続か?」「ボルダラスは代表チームを率いた経験がない」など多様な受け止めを示しながらも、おおむね好意的に報じている。

 2016年から5年に渡って指揮したヘタフェ時代がボルダラスのハイライトだ。選手全員に徹底したハードワークと高度なインテンシティーを求め、堅守をベースとしたタフな戦法でラ・リーガを席巻。昇格1年目の2017―18シーズンには1部で8位に躍進させ、リーガの最終優秀監督に与えられる「ミゲル・ムニョス賞」を受賞した。ヘタフェではどちらも短い期間ながら、日本代表の柴崎岳、久保建英と共闘している。

 2021―22シーズンはバレンシアを率いたが、シーズン終了後に解任の憂き目に遭った。韓国メディア『news1』はそこでのエピソードを興味深く紹介している。

 ボルダラスが2021年7月に監督に就任して2か月と経たないうちに、クラブは韓国代表MFイ・ガンインとの契約を解消し、選手はマジョルカに入団した。この決断に怒りを露わにしたのがボルダラス新監督だ。『news1』は当時彼が発した「イ・ガンインは素晴らしい選手なのになぜ放出したのか。クラブの決断が理解できないし、悔み切れない」とのコメントを掲載した。
 
 年明けの1月8日、新たにKFAの代表チーム強化委員長に就任したミヒャエル・ミュラー氏は、「次期監督の選定はまったくの白紙の状態から始まる。少しずつ絞り込んでいきながら、最適な人物を探し当てたい。当然、現時点で特定の候補者はいない。焦ってもいないし、3月(の国際Aマッチ)には間に合わないかもしれない」と展望を明かしていた。

 だが韓国メディアは、日本サッカー協会が早々と森保一監督との契約延長に踏み切った点などを鑑み、KFAの悠長な姿勢に批判的な見解を示すところも少なくなかった。そんななか、国内メディアのどこも掴んでいなかった情報が突如としてスペインから舞い込み、ちょっとしたパニックに陥っている印象だ。

 確かに現在はフリーの身ながら、欧州クラブシーンでそれなりの人気銘柄である58歳のボルダラスは、はたして韓国に新天地を求めるのか。今後の続報が注視される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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