【札幌|ポジション別最新序列】主軸として期待される新戦力レフティ。興味深いのは左右ストッパーの起用法

2023年01月15日 斉藤宏則

菅野とク・ソンユンのハイレベルな争い

札幌のポジション別最新序列。(C)SOCCER DIGEST

 来るべき新シーズンに向けて、戦力補強やキャンプインなど、各クラブが着々と準備を進めている。いかなる陣容で新たな戦いに臨むか。本稿では、北海道コンサドーレ札幌のポジション別最新序列をお届けする。

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【GK】
 昨季までの状況を踏まえると、菅野孝憲とク・ソンユンがファーストGKの座を争い、そこに大谷幸輝、松原修平がバックアッパーとしてのスタートからポジション争いを挑んでいくという構図が想定できる。

 20年途中まで在籍し、今季から復帰を果たしたク・ソンユンは、前回在籍時は菅野よりも優先されて起用されており、フルシーズンを共闘した18~19年は菅野のリーグ戦出場がわずかに「1」だった。それだけに、身長195センチで韓国代表クラスのク・ソンユンが今回もファーストGKを担ってもおかしくはない。

 だが、彼が母国に移籍してからの菅野の並外れたパフォーマンスを目の当たりにしてしまったいま、オートマチックにク・ソンユンが先発起用されるとは安易には想定できない。それくらいのハイレベルなポジション争いが繰り広げられることになる。

【DF】
 3バックの中央は、昨季、大活躍を見せた岡村大八がファーストチョイスとなり、今季もこの選手がリーダーシップを取って牽引していくことになるだろう。

 見どころは左右のストッパーである。右については田中駿汰が絶対的な存在となっているものの、その田中駿を今季はボランチで起用するプランがある模様。それが機能した場合は、新加入のパリ五輪世代、馬場晴也がこのポジションで定位置を掴む可能性もある。

 そして左は昨季途中まで福森晃斗が絶対的なファーストチョイスになっていたものの、その後は様相に変化が生まれつつある。馬場がここに配置される可能性もあるし、中村桐耶が台頭するかもしれない。そして場合によっては左ウイングバックが主戦場の菅大輝が定位置を任される可能性も十分にある。
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【MF】
 深井一希、駒井善成がともに昨季途中に膝を負傷し、別メニューからのスタートの見込み。そしてボール回収役として活躍を見せてきた高嶺朋樹が柏へ移籍をしてしまったセクションでは、やはりまずは神戸から加入の小林祐希の主軸としての活躍に期待が集まる。

 高嶺とはタイプが異なるものの、左足から繰り出すパス配球で相手守備を揺さぶれる小林は、引いて守られた際にもそれを崩してのチャンスメイクができる能力を持った選手。荒野拓馬や田中駿らと上手くバランスを取りながら、札幌のスタイルである攻撃的なサッカーをより色濃くしてくれそうである。

 左右のウイングバックに関しては、昨季までと、おおよそ変化はないが、菅が最終ラインに回る場合にはルーカス・フェルナンデスが左サイドに入り、金子拓郎が右サイドで出場するという例年通りの流れになるだろう。

【FW】
 このセクションでは興梠慎三が浦和にレンタルバックし、シャドー、さらには最前線で昨季終盤に大活躍を見せたガブリエル・シャビエルが退団となっており、経験豊富な2選手が抜けたことによる戦力ダウンが懸念されるところだろう。

 ただし、昨夏に加入し、ただちに活躍を示したキム・ゴンヒがよりチーム戦術にフィットすることが期待できるし、新加入の浅野雄也も持ち味であるスペースを強襲するプレーが機能しそう。

 昨季は度重なる負傷で離脱してしまった小柏剛も、継続した試合出場ができれば、昨季を上回るスピード感をグループとして発揮できる陣容だ。昨季にチーム内得点王となった青木亮太も、スピードのある選手を活かすパス配球ができるため、序列に左右されない、様々なコンビネーションによるアタッキングで相手ゴールを脅かせるかもしれない。

文●斉藤宏則(フリーランス)

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