「自分はいろいろ訳アリ」な柏の“ルーキー”。「同世代には絶対に負けたくない」と語る真意

2023年01月14日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「必ず今年中には日本代表に選ばれたい」

東京国際大から柏に加入した落合。意気込みを語った。写真:鈴木颯太朗

「自分はいろいろ訳ありで」

 東京国際大から柏レイソルに加入した落合陸はアカデミー出身で、U-12、U-15、U-18時代、すべてのカテゴリーで背番号10を託されたが、惜しくもトップチーム昇格は叶わず。高校卒業後の1年間の浪人中はVONDS市原に所属し、その後は東京国際大で4年間プレーした。つまり「訳アリ」な理由は他の大卒選手より1歳上の23歳で「本当は大卒2年目という形」という点にある。

 昨年にインタビューした際には「1年浪人した僕は、ルーキーイヤーから活躍しないとサッカー選手としての将来がなくなると危機感を持っています」と語っていた落合。ただ、柏の2023年シーズン新ユニホームを身に纏うと、次のように述べた。
 
「そこに対しては、もうあんまり感情は入ってなくて。今は活躍したい、早くプレーしたい想いが強いです。過去のキャリアは今後もあり続けるけど、日本代表になれば、そのキャリアを気にしなくていい。同世代には絶対に負けたくない。一番活躍したい」
 
 確かに落合が話すとおり、いざプロとなり結果を残せば過去のキャリアなど気にならないだろう。その真意があるからこそ「同世代には絶対に負けたくない」はずで、意気込みも強かった。

「自分の良さを知ってもらうことが必ず、チームの結果や試合に出ることにつながると思っています。試合に出れなくても、不安に思ったり、あの諦めたりすることは絶対ない。必ず今年中には日本代表に選ばれたいと思っているので、その目標に辿り着けられるようにしたいです」

 決意を口にした落合の胸板は、他のルーキーよりも厚く映った。「本気で筋トレをやってきた。世界から見たら必要なこと」と口にする。柏のアカデミー時代はトップ下で「創造性のあるプレー」を売りにしてきたが、東京国際大では守備力も身に着けた。

 努力を積み重ね、ひと味違う覚悟を持つ"ルーキー"。間違いなく、一見の価値はある。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事