“負け”と一生懸命に向き合った結果、初の日本一に
6試合のうち3試合で無失点。接戦でも終盤に点が取れる岡山学芸館が頂点に立った。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)
[高校選手権決勝] 岡山学芸館 3-1 東山/1月9日(月)/国立競技場
岡山県勢初の選手権優勝を果たした岡山学芸館のストーリーは、前年度の選手権から始まっていた。
2021年度のインターハイでチームの最高成績を上回るベスト8まで進出し、さらなる上を目ざして選手権に挑んだが、2回戦で高川学園に敗退。その後、ベスト4まで駆け上がる中国地方のライバルを見て、FW今井拓人(3年)はこんな感情を抱いていたという。
「中国地方のチームが勝ち上がっていったのは嬉しい。同じ仲間があそこまで行けるというのは、自分たちも行けるということだと思った。でも、本当は自分たちが上がっていきたかった」
選手、スタッフと共に高川学園との差を感じたのは、フィジカルの部分。新チーム発足直後の高原良明監督は、こんな言葉を口にしていた。
「フィジカルは鍛えないといけない。足先だけでは、全国で通用しないと感じた。サイズはなかなか大きくできないけど、横はある程度、大きくできる。当たり負けしない身体づくりは本当に大事だと思い始めました。見るからに変わらないといけない」
新人戦が始まる2月までの期間は、毎日のように走力トレーニングや筋トレを繰り返したという。
4月からはトレーナーを新たに迎え、週に1、2回、筋肥大のトレーニングや、瞬発系トレーニングを行なってきた。そうした取り組みの成果は夏以降、目に見えて表われ始め、主将のDF井上嵩斗(3年)は、「夏は体力を消耗する選手が多いなか、足をつる選手がいなかったし、簡単に当たり負けもしなかった。親にもよく"なんか倒れなくなったね"みたいに言われるので、強くなったと思う」と口にする。
ゼネラルアドバイザーとして今年から選手を見守る平清孝氏も、選手の成長に目を細める。「プリンスの前期は引き分けが多かった。上手さだけで、強さがなかった。それが、夏以降に力強さへと変わり、勝負できるチームに変化した。相手に倒されたりすると体力が消耗する。筋力アップが持久力に繋がっていますね」。
岡山県勢初の選手権優勝を果たした岡山学芸館のストーリーは、前年度の選手権から始まっていた。
2021年度のインターハイでチームの最高成績を上回るベスト8まで進出し、さらなる上を目ざして選手権に挑んだが、2回戦で高川学園に敗退。その後、ベスト4まで駆け上がる中国地方のライバルを見て、FW今井拓人(3年)はこんな感情を抱いていたという。
「中国地方のチームが勝ち上がっていったのは嬉しい。同じ仲間があそこまで行けるというのは、自分たちも行けるということだと思った。でも、本当は自分たちが上がっていきたかった」
選手、スタッフと共に高川学園との差を感じたのは、フィジカルの部分。新チーム発足直後の高原良明監督は、こんな言葉を口にしていた。
「フィジカルは鍛えないといけない。足先だけでは、全国で通用しないと感じた。サイズはなかなか大きくできないけど、横はある程度、大きくできる。当たり負けしない身体づくりは本当に大事だと思い始めました。見るからに変わらないといけない」
新人戦が始まる2月までの期間は、毎日のように走力トレーニングや筋トレを繰り返したという。
4月からはトレーナーを新たに迎え、週に1、2回、筋肥大のトレーニングや、瞬発系トレーニングを行なってきた。そうした取り組みの成果は夏以降、目に見えて表われ始め、主将のDF井上嵩斗(3年)は、「夏は体力を消耗する選手が多いなか、足をつる選手がいなかったし、簡単に当たり負けもしなかった。親にもよく"なんか倒れなくなったね"みたいに言われるので、強くなったと思う」と口にする。
ゼネラルアドバイザーとして今年から選手を見守る平清孝氏も、選手の成長に目を細める。「プリンスの前期は引き分けが多かった。上手さだけで、強さがなかった。それが、夏以降に力強さへと変わり、勝負できるチームに変化した。相手に倒されたりすると体力が消耗する。筋力アップが持久力に繋がっていますね」。
フィジカル強化の成果は選手権にも活きていた。全員がピッチを所狭しと動き回り、お互いをカバーし合って失点を回避した結果、決勝までの6試合のうち3試合が無失点。攻撃も終盤まで足が止まらなかった結果、接戦となった準決勝と決勝で残り10分を切ってからのゴールが生まれている。
また、昨年の敗戦と共に大きかったのは、選手権前の12月上旬に挑んだプレミアリーグ・プレーオフでの敗戦だ。プレミアリーグ昇格をかけて尚志と対戦したが、前半半ばに許した連続失点により、0-2で敗戦。「安い失点をしましたね。連続失点が痛かった。これが力です」と高原監督が肩を落とす試合内容となったことが、選手の守備意識の向上に繋がった。
「全国でベスト4に行くようなチームとの差を、あそこでしっかり痛感できた。そこから守備の所を重点的に練習してきた成果が、選手権で出た」(MF岡本温叶/3年)。
負けを単なる負けに終わらせず、一生懸命に向き合った結果が、初の日本一に繋がった。大会前の前評判は決して高くはなかったが、今年の岡山学芸館は勝つべくして勝ったチームだったと言えるだろう。
取材・文●森田将義
【選手権決勝PHOTO】岡山学芸館3-1東山|木村匡吾が圧巻2発!岡山学芸館が、岡山県勢初の全国制覇!
【PHOTO】岡山県勢初の快挙!選手権優勝を成し遂げた岡山学芸館の笑顔を厳選!
【選手権PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹! 初代から最新18代目の凛美まで「歴代応援マネージャー」を一挙公開!
また、昨年の敗戦と共に大きかったのは、選手権前の12月上旬に挑んだプレミアリーグ・プレーオフでの敗戦だ。プレミアリーグ昇格をかけて尚志と対戦したが、前半半ばに許した連続失点により、0-2で敗戦。「安い失点をしましたね。連続失点が痛かった。これが力です」と高原監督が肩を落とす試合内容となったことが、選手の守備意識の向上に繋がった。
「全国でベスト4に行くようなチームとの差を、あそこでしっかり痛感できた。そこから守備の所を重点的に練習してきた成果が、選手権で出た」(MF岡本温叶/3年)。
負けを単なる負けに終わらせず、一生懸命に向き合った結果が、初の日本一に繋がった。大会前の前評判は決して高くはなかったが、今年の岡山学芸館は勝つべくして勝ったチームだったと言えるだろう。
取材・文●森田将義
【選手権決勝PHOTO】岡山学芸館3-1東山|木村匡吾が圧巻2発!岡山学芸館が、岡山県勢初の全国制覇!
【PHOTO】岡山県勢初の快挙!選手権優勝を成し遂げた岡山学芸館の笑顔を厳選!
【選手権PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹! 初代から最新18代目の凛美まで「歴代応援マネージャー」を一挙公開!