四国勢初のJ1昇格を達成! 徳島が小林伸二監督の今季限りでの退団を発表。後任はポゼッション志向の指揮官か

2015年11月12日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

“ストライカー育成”に定評があり、広島で大活躍するドウグラスらを輩出する。

四国勢初のJ1昇格を果たし“時代”を築いた徳島の小林監督の今季限りでの退団が決まった。写真:サッカーダイジェスト

 徳島が11月12日、小林伸二監督の今季限りでの退団を発表した。12年からチームを率いて、今季4年目を迎えていた。後任は未定。

 小林監督の下、徳島は13年途中から快進撃を遂げて、初のプレーオフに進出。その勢いのまま、国立での京都とのプレーオフ決勝を2-0で制して、四国勢初のJ1昇格を果たした。

 しかし、希望を抱いて臨んだ昨季は、開幕の鳥栖戦で0-5と大敗。ここから9連敗を喫する泥沼スタートを喫すると、結局、最終節まで最下位という屈辱的なシーズンを過ごした。

 1年でのJ1復帰を目指した今季だが、チームの戦術と布陣がフィットせず、その間に怪我人も相次いで低迷。システムが定まった最近になって、ようやく復調の気配が漂ったものの、プレーオフ圏内(6位)にも加わることはできなかった。

 "ストライカー育成"に定評のある小林監督の下、ドウグラス、高崎寛之らを鍛え上げてJ1クラブに輩出。現在、ドウグラスは広島の新たな攻撃の核となって活躍している。

 それだけに今季は"小林塾"の門下生でもある長谷川悠、地元での大暴れが期待された佐藤晃大のふたりの"ビッグストライカー"が怪我もあり、活躍できなかったことが成績にも響いたと言わざるを得ない。

 小林監督の徳島での戦績は、J1通算3勝5分26敗、J2通算45勝33分46敗。

 徳島の岸田一宏社長は「いかなる厳しい状況の時もチームを牽引し、クラブに多くの財産となるものを残してくれた。さらなる成長を遂げていくために、総合的な判断として、小林監督との契約を満了させていたく決断をいたしました」とコメントしている。

 11月14日のホーム熊本戦後、小林監督からファン・サポーターへのあいさつがある。

 後任は未定。日本人指揮官で、小林監督の培ったスタイルを活かしつつ、クラブが大切にしてきたポゼッションスタイルを重視した人材の登用を検討していると言われる。
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