[全日本大学選手権決勝]桐蔭横浜大３-２新潟医療福祉大／１月１日（日）／国立競技場

　全日本大学選手権の決勝戦が１月１日、国立競技場で行なわれ、桐蔭横浜大が新潟医療福祉大を３-２で下し、初の大学日本一に輝いた。

　桐蔭横浜大は４－４－２の布陣でスタート。先発は、GKは北村海チディ（藤枝加入内定)、４バックは左から田中大生、吉田和暉、中野就斗（広島加入内定）、羽田一平（岐阜加入内定）が並ぶ。ボランチは山内日向汰と高吉正真（北九州加入内定)、左サイドは水野颯太（甲府加入内定)、右サイドは井出真太郎が入り、２トップは寺沼星文（水戸加入内定)と山田新（川崎加入内定）が起用された。

　対する新潟医療福祉大も４－４－２のシステムを採用した。スタメンは、GKは桃井玲、４バックは左から神田悠成、秋元琉星、二階堂正哉（YS横浜加入内定）、森田慎吾を配置。ボランチは野開ディランと沼田航征（YS横浜加入内定）、左サイドは坂岸寛大、右サイドはオナイウ情滋（仙台加入内定）、２トップは田中翔太と小森飛絢（千葉加入内定）となった。

　序盤は一進一退の攻防が続き、互いにゴール前で身体を張る相手の守備ブロックを崩し切れない。だが桐蔭横浜大が15分頃から、丁寧にビルドアップするようになり、次第にゲームの主導権を握った。

　18分には井出がドリブルで右サイドの敵陣深いエリアを抉り、ゴール前でこぼれ球を拾った寺沼からポストを受けた高吉が右足を一閃。しかし強烈なシュートは相手GKの好セーブに阻まれた。

　ピンチを凌いだ新潟医療福祉大は23分、先制に成功する。オナイウが左サイドからミドルを打つと、シュートは相手DFにブロックされたが、リフレクトしたボールにゴール前で反応した田中が左足を振り抜き、ネットを揺らしたのだ。

　先制を許した桐蔭横浜大がすぐに反撃。26分、右サイドからのクロスを一度は相手DFに弾かれたが、フワリと浮いたセカンドボールを山田がオーバーヘッド。シュートはクロスバーに直撃も、こぼれ球を詰めた寺沼が同点弾を奪った。

　同点に追いつかれた新潟医療福祉大は31分に勝ち越す。右サイドからの神田のロングスローを秋元がヘディングでフリック。ゴール前で反応した二階堂が右足でボレーシュートを決めた。
 

　１点ビハインドの桐蔭横浜大は後半、ボールを保持して攻勢を強め、58分には寺沼のポストを受けた山内がシュートを放つ。しかし、わずかに枠を外れ、さらに64分には山田が左サイドからドリブルでカットインして右足を振り抜くも、相手DFにブロックされた。

　桐蔭横浜大の猛攻が結実したのは76分だった。中野が右サイドからクロスを上げ、途中出場の笠井佳祐→水野→寺沼へつなぐ。寺沼が相手DFと競ったこぼれ球に反応した笠井が左足を振り抜き、貴重な同点弾を決めた。

　２度目の同点ゴールで勢いづいた桐蔭横浜大は後半アディショナルタイム、左サイドから速攻を仕掛け、途中出場の神田洸樹が山田へ縦パスを供給。山田は切れ味鋭いドリブルから右足を振り、豪快なゴラッソを突き刺した。

　劇的な決勝ゴールを奪った桐蔭横浜大が３-２と逆転勝利。見事、初の大学日本一に輝いた。

取材・文●志水麗鑑（サッカーダイジェスト編集部）