【選手権展望】青森山田、履正社、神村学園、昌平…強豪ひしめく大舞台で激闘を制すのは? “本命中の本命”3校が同居する激戦区に注目

2022年12月27日 安藤隆人

前回大会優勝の青森山田は…

昨年度大会優勝の青森山田のほか、強豪がひしめくビッグトーナメントが12月28日に開幕する。 (C)SOCCER DIGEST

 第101回全国高校サッカー選手権が、いよいよ12月28日に開幕。本稿では、本大会のトーナメント表を4つのブロックに分け、各ブロックの注目カードやチームの仕上がり、必見選手などを紹介する。はたしてビッグトーナメントを勝ち抜き、頂点に輝くのは――。

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【Aブロック】
前回大会優勝の青森山田と前々回優勝の山梨学院に加え、尚志、国見、日大藤沢、米子北、神村学園と全国上位を狙えるチームが揃った印象を受ける。

 その中でも最注目のチームは、福田師王(3年)と大迫塁(3年)の『2枚看板』を抱える神村学園だ。1年生の時から不動のコンビを組んできた彼らは、阿吽の呼吸で攻撃を構築。彼らだけではなく、期待の1年生MF名和田我空、ともに2年生のDF吉永夢希とFW西丸道人と、来季プレミアリーグを戦う下級生にもタレントを多く揃えており、総合力を見ても非常に高く、このブロックの中心となるだろう。

 青森山田はエースFW小湊絆(3年)、DF多久島良紀(3年)の攻守の要が軸となり、強度の高いサッカーを展開し、尚志はFW網代陽勇ら2年生にタレントを揃え、テクニカルなサッカーを展開する。

 198センチの大型FW森重陽介(3年)を擁する日大藤沢、インターハイベスト4の米子北も攻守一体となったサッカーで安定感のある戦いを見せてくる。国見もボランチの北村一真(3年)を軸にまとまっており、正直どのチームが勝ち上がってくるのかが読めない激戦ブロックとなっている。
 
【Bブロック】
 本命の位置にいるのはプレミアリーグWESTに所属する履正社だろう。攻撃の破壊力は今大会でもトップクラスで、徳島内定の左サイドバック・西坂斗和(3年)、川崎内定の驚異のドリブラーである左サイドハーフの名願斗哉(3年)が縦のコンビネーションで崩しにかかり、フィニッシュはプレミアWESTで得点ランキング2位のFW古田和之介(3年)が務める。

 守備面も抜群の身体能力を誇るGKジョンカミィ信バー(3年)とCB東尾大空(3年)がいて安定しており、攻守において充実した陣容を誇っている。

 履正社の初戦の相手である東邦は、CBからFWまでこなす2年生の朴勢己、技巧派1年生で左サイドバックの名古屋佑乃介など、能力の高い1、2年生が軸の難敵となるだけに、ここを突破できれば一気に勢いに乗る可能性は十分にある。
 
 帝京大可児、岡山学芸館、國學院久我山などもベスト4に進出できる力を有している。なかでも激戦区・東京Aを勝ち抜いた國學院久我山は、全国的に見ても技術、前への推進力がずば抜けているFW塩貝健人(3年)、エレガントな1年生ゲームメーカー近藤侑璃に注目で、最高成績である準優勝を超える結果を出さんとモチベーションは高い。果たして履正社を止めるのはどのチームか、注目だ。

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