「日本は失点すればやる気を無くすと…」スペインの至宝ペドリが明かした森保J戦の“誤算”「大間違い。先制点で覚醒させてしまった」【W杯】

2022年12月04日 リカルド・セティオン

「4つのチームがプレーしたようなものだ」

日本戦でフル出場したペドリ。(C)Getty Images

 20歳にして、スペイン代表の中核を担う俊英も、敗戦を受け入れられない様子だった。

 日本代表に1―2で逆転負けを喫した後、取材エリアに現れたMFのペドリは、90分間の激闘の疲れが見えた。

「今日の試合には、2つのスペインと2つの日本、つまり4つのチームがプレーしたようなものだと思う。前半のスペインと後半のスペイン、前半の日本と後半の日本、すべて別物だった」

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 日本が選手交代を行なった後半に一気に流れが変わったこの一戦についてそう表現した26番は、「試合前には多くの人が、日本はもう崖っぷちだと言っていた。あと失点でもすればやる気を無くすだろうと。しかしそれは大間違いもいいところだった。僕たちの先制ゴールは、逆に日本を覚醒させてしまった」と打ち明けた。

「それに振り回され、スペインは一瞬道を見失ってしまった。この試合からは本当に多くのことを学んだ」

 2位通過となったスペインは、現地6日にF組1位のモロッコと対戦する。

取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。

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