アザール、FIFA批判→日本に足をすくわれたドイツをチクリ「我々は政治的なメッセージを送るためにいるのではない」【W杯】

2022年11月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

口を覆うポーズで“声を上げることを許さない”決定に対して抗議

日本戦のキックオフ直前、口を手で覆いFIFAに抗議の意を示すドイツ代表チーム(右)。アザール(左)はこの行為に苦言を呈した(左)。(C)Getty Images

 ベルギー代表の主将エデン・アザールが、ドイツ代表の抗議活動に苦言を呈した。英紙『Daily Mail』が伝えている。

 現地時間11月23日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(E組)第1戦で、ドイツは日本と対戦。圧倒的に押し込んだ前半にイルカイ・ギュンドアンのPKで先制するも、反撃に遭った後半に堂安律と浅野拓磨に得点を許し、1-2で逆転負けした。

 そのまさかの敗北を喫した一戦のキックオフ直前、ドイツの選手たちは、集合写真を撮影する場面で、手で口を覆う仕草を見せた。この背景には国際サッカー連盟(FIFA)が下した決断がある。

 当初、ドイツとベルギーを含む欧州7か国は、主将が「One Love」という文言とハートマークが入った、多様性を示す虹色の腕章を身に着ける予定だった。しかし、FIFAは政治的なメッセージを禁止するという規定や、カタール国内ではこうした活動をした該当者を書類送検にするという背景などを理由に、着用した場合は即刻選手に警告処分を科すと通達した。

 半ば脅しのような決定を受けた欧州各国は、試合での「One Love」着用を見送った。ドイツサッカー連盟はこうしたFIFAの動きに対して、「検閲だ」と強く批判。口を覆うポーズは"声を上げることを許さない"決定に対しての抗議を込めていると明かした。
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 この話題の感想を求められたアザールは、「彼らはそんな行為をせず、(試合に)勝ったほうが良かっただろう。我々はサッカーをするためにここにいるのであって、政治的なメッセージを送るためにここにいるのではない」と語った。

 自身も着用を見送ったなか、この決断に関しては「サッカーをするためにここにいるのだから、この件について話すのは気が引ける」と言いながらも、「イエローカードで試合を始めたくなかった。大会の残りの期間、(累積警告で)迷惑をかける結果になっただろう」と、思いを伝えた。

 アザールは欧州のライバルが日本に足をすくわれたのは、目の前の試合に100%集中できていなかったのが一因だと考えているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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