【高校選手権】秋田決勝は試合途中の暴風雨でまさかの順延。2日後に前半30分からの再開に

2015年10月24日 小林健志

まさかの展開に戸惑いの声も。

秋田県予選決勝は、秋田商と西目が激突。前半30分の時点で雷と暴風雨のために中止の決定が下された。写真:小林健志

 10月24日、第94回全国高校サッカー選手権大会の秋田県予選決勝が秋田市の八橋陸上競技場で行なわれた。秋田商対西目という県下の強豪校が激突した一戦は、試合直後から暴風雨となったうえ、雷が鳴り始める状況に。試合は前半30分で0-0という状況で中断。協議の結果、試合中止が決定した。
 
 試合は10月26日(月)の13時に順延となり、前半30分から両チーム同じメンバーで試合を再開する。会場は同じ八橋陸上競技場となる。
 
 まさかの試合中止となり、両チームの監督は以下のようにコメントした。
 
秋田商高・小林克監督
「もう一回仕切り直しですね。こういうことになったのは全然気にはしていません。後半風を受けることが無くなったのはプラスの要素かな、と思います。雨風雷だとデリケートな部分が壊れがちになりますから、月曜日に天気が回復して良い状況になってくれればと思います。
 
 前半は10分だけになりますが、試合の入りと一緒なので、ウォーミングアップをしっかりやらないとボーッとして終わってしまうので、ウォーミングアップを集中させたいですね。
 
 今日の出来自体は悪くなかったと思います。試合の入りは今までの3試合よりも良かったので、選手も良いメンタルコントロールができています。今日一度切れたとしても身体と心を調えていけば問題なくゲームに入れると思いますので、良い準備をするだけです」
 
西目高・畠山啓監督
「試合が始まった途端、ウチが風下になり、後半は風上に立てるので少し優位な展開に持ち込めるのではないかという計算がありました。そして子どもたちが心と身体のコンディションを作り上げてくれてモチベーションが高かったので、そうした意味でもこのまま試合をやらせてあげたかったです。
 
 今日はほぼ狙い通りにできました。積極的な守備で相手のボールを奪うことができ、シンプルな攻撃ができました。守る時間が多いとは思いましたが、チャンスがゼロということは無いと思っていましたので予想通りの展開でした。相手は球際の強さがありますので、個々では勝てないかもしれませんが、時間を使って複数人で対応できれば大きな痛手にはならないと踏んでいたので、だいたい想定内です。
 
 相手も初めての体験でしょうが、この状況でテンションをもう一度作り上げるのはなかなか大変ではないかと思います。途中から始まる試合も始めての経験ですし、私も子どもたちもちょっとやる気を削がれたかな、という感じは否めません。試合開始にモチベーションのトップを持っていくのは至難の業ですが、10分間ですぐハーフタイムとなるので、ある力を十分出させる準備をしたいと思います。どういう影響が出るか予想ができませんが、限られた状況で子どもたちにベストを尽くさせたいですね」
 
 試合自体はボールポゼッションで優る秋田商に対し、西目が堅い守りからカウンター攻撃を仕掛ける展開で、両チームにチャンスはあったが、ゴールは生まれなかった。26日に仕切り直しとなるが、両チームともに心身のコンディションを整え、天候の面でも最高のコンディションで試合ができることを期待したい。
 
取材・文:小林健志(フリーライター)
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