“凄い世代”を率いる東山の阪田澪哉。セレッソ入団内定の注目株は、悲願の選手権王者に「絶対になれる」と確信

2022年11月22日 森田将義

2度目の練習参加で掴んだ手応え

C大阪内定の阪田。高校3年間の集大成となる選手権で悲願の日本一を狙う。写真:真田蓮司

 京都・東山高の攻撃の要で、来年はセレッソ大阪でプロキャリアをスタートさせるU-18日本代表MFの阪田澪哉。下級生の頃から期待され、昨年は夏のインターハイ、冬の全国高校選手権でベスト8に進出するなど、全国の舞台で名を挙げてきた。

 そんな俊英に、C大阪入りの理由や、チームにとって悲願となる初の日本一への想いを訊いた。

――◆――◆――

――選手権出場を決めた今の気持ちは?

「嬉しさもありますが、ホッとしている気持ちのほうが強いです。自分たちの代は2年生から出ている選手が多いし、色んな所で"凄い世代"だと言ってもらってきました。昨年を超えて、日本一への期待を感じるので、プレッシャーを感じていました」

――高校3年生になってからのプレーはどうでしたか?

「得点など結果は出せたかなと思うのですが、自分のプレーは試合が終わった後に満足したゲームは少なかったです。相手に警戒されて持ち味が出せなかったのはありますが、自分はサイドの選手だという意識が強すぎて、どんな状況でもドリブルで抜かなければいけないという意識が強くなっていました。

 自信を失って、昨年の選手権のように一人で行けるというイメージがなくなった時期もありました。ただ、夏休みに行った青森ユースでは自分の良さが出せて、自信を取り戻せました。それまでは色んな人に見られているので、心のどこかで良いプレーをしなければと思っていましたが、気持ちが吹っ切れました」
 
――インターハイは悔しい結果に終わりました。

「自分の中ではもっと点を獲って、もっと上に行くイメージを持っていたので、3回戦で負けたのはとても悔しかったです。チームとしては決定力や一体感が足りなかった。苦しい時に、全員でもっと声をかけなければと思いました。個人としても、チームの苦しい時に点を獲ったり、チームを勝たせる選手になるのが目標なのにできなかった。もっとやらなければと感じた大会でした」

――改めて、セレッソ入りを決めた理由を教えてください。

「プロになるのは小さい頃からの夢でした。声を掛けてもらい、プロになりたいという想いが強くなったので、あまり悩まず決めました。セレッソは上手さ、熱いプレーのイメージがあります。若手の選手が海外に行ったり、活躍している選手が多い印象もあります。ベテランの選手にも凄い選手がいるので、学んでいきたいです」

――プロでの不安はないのでしょうか?

「凄い選手がたくさんいるので、試合に出るのが簡単ではないと理解しています。ただ、東山高校を選んだのも自分の中では難しい選択でした。不安を抱えながらも飛び込んでいった結果、色々経験させてもらったことが今では自信になっています。難しい道でも飛び込んでいけば、結果を残せる自信はあるので、不安より楽しみのほうが強いです」

――夏休みには内定後、初めての練習参加を経験しました。

「決まってから練習参加したのは夏休みと選手権予選前の2回。夏休みに参加した時は、自分の持ち味を全く出せず、プロのレベルの高さを痛感しました。プロに値する選手になるため、レベルアップしていこうと強く感じました。2度目の練習参加では練習試合に出させてもらい、自分のプレーも出せました。その回数を増やすよう指摘されましたが、自分の中では少し手応えが掴めました」
 

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