「4日前から日本戦にフォーカスする」ドイツ代表指揮官が明かした“超過密日程”で迎えるW杯初戦のプラン「過去の大会とは全く違う」【現地発】

2022年11月13日 中野吉之伴

クリンスマンやシュバインシュタイガーからメッセージ

10日にドイツ代表のメンバーを発表したフリック監督。(C)Getty Images

 カタール・ワールドカップに向けたドイツ代表の26人がいよいよ発表された。

 ドイツ代表監督ハンジ・フリックはキャプテンのマヌエル・ノイアー、ヨシュア・キミッヒ、レオン・ゴレツカ、イルカイ・ギュンドアン、トーマス・ミュラー、レロイ・ザネ、アントニオ・リュディガーといった主力を順当に選出したほか、14年W杯決勝のアルゼンチン戦で優勝へ導くゴールを決めたマリオ・ゲッツェを17年以来5年ぶりに復帰させた。スター選手の代表入りにドイツのサッカーファンも大喜びしている。

 指揮官が冒頭のあいさつをした後、GK、DF、MF/FWの順番にモニターでW杯戦士が紹介されていく。その時にフリックの様子を伺ってみた。顔色を変えずにじっとモニターを見つめていた。

 何を思い、何を考えているのだろう。選手のサッカー人生そのものに影響を及ぼすほどの重要案件だ。誰もが自分の名前が呼ばれることを願っているのが痛いほどわかる。選ばれた選手の歓喜、選ばれなかった選手の無念。そのすべてを背負いこむ覚悟で決断した。意志の強さを感じさせる表情だ。
 
 全ての選手紹介が終わり、それぞれの選出について監督としての見解を述べていくフリック。その表情が少しほっこりした。モニターにW杯優勝選手や監督から激励のメッセージが流されたのだ。

「ワールドカップのメンバー発表は特別な瞬間だ。ワールドカップへ向けてのスタートのサインだ。素晴らしいエネルギーと最高のチームワークで戦ってほしい。そして苦しみに打ち勝つ力が必要だ。乗り越えなければならないものがたくさんある。だがドイツには優勝するチャンスがある」(元ドイツ代表監督で90年W杯優勝メンバーのユルゲン・クリンスマン)

「ワールドカップでプレーするのは特別なことだ。僕は3大会に参加することができるけどどれも特別な大会だった。時計の針を戻して、あの頃のことを喜んで思い出したりするよ」(14年W杯優勝メンバーでキャプテンのバスティアン・シュバインシュタイガー)


「それぞれの選手にはそれぞれのキャラクターがあるけど、エゴをみんなが振り払ってチームのために戦った。それが僕たちを前へと押し上げ、優勝へとたどり着くことができたんだ」(14年W杯優勝メンバーのサミ・ケディラ)

「1990年の代表チームは最初から素晴らしいハーモニーがあった。レギュラーメンバーだけではなく、関わる全ての人が一丸になったチームだった。まさにチームスピリットがそこにあった」(90年W杯優勝メンバーのルディ・フェラー)


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