ミランが3試合連続で白星を逃す…途中出場した本田の立場は?

2015年10月18日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

バッカが期待に応える先制ゴールを挙げたものの…。

トリノ対ミラン戦の結果&スタメン。

 10月17日のセリエA8節、ミランはトリノの本拠地オリンピコに乗り込んだ。
 
 2連敗中で11位に沈むミランは、ミハイロビッチ監督が示唆していた通りシステムをこれまでの4-3-1-2から4-3-3に変更。注目のウイングは右に今シーズン初先発のチェルチ、左にボナベントゥーラが入り、本田はベンチスタートとなった。
 
 7節を終えて5位と昨シーズンに続く健闘を見せるトリノは、通常通り3-5-2の布陣で臨んできた。
 
 前半、ミランは敵の激しいプレッシャーを何とかかいくぐってポゼッションをキープするも、チェルチがモリナーロ、L・アドリアーノがグリク、ボナベントゥーラがザッパコスタのハードマークに封じられる。とくに最前線のL・アドリアーノが縦パスを収めきれないため攻撃にタメができず、後方からの押し上げを待った厚みのあるオフェンスができない。
 
 前半でチャンスらしいチャンスは、31分のボナベントゥーラの惜しくもゴールの枠を外した直接FK、37分のワンツーでペナルティーエリア内に進入したモントリーボのクロスくらいだった。
 
 後半もほとんど状況は改善されず、ミハイロビッチ監督は55分、ほとんど何もできなかったL・アドリアーノに代わってバッカを投入する。
 
 そして、そのバッカがいきなり期待に応える。63分、ボナベントゥーラのスルーパスに反応して左サイドを抜け出したベルトラッチからグラウンダーのクロスをもらい、ゴール手前でほぼフリーに。ワントラップからすぐさま右足を振り抜いてゴールネットに突き刺した。
 
 しかし、その10分後の73分に被弾。途中投入されたばかりのベロッティが後方からのボールを胸で落とし、これに反応してペナルティーエリア内に進入したバゼッリに左足で見事に決められたのだ。
 
 逆転したいミランは88分、チェルチに代えて本田を投入。しかし、背番号10はボールに二度触れるのみに終わり、ミラン自体も繋ぐのかパワープレーに出るのか明確ではない中途半端な攻撃しかできず、試合はこのまま1-1で終了した。

次ページ本田は“飼い殺し”という最悪の状況は避けられた。

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