「入れられる自信がある」止まらない鎌田大地、ゴール量産もいたって平然。「ぱっと輝く選手もいますけど、一流は…」【現地発】

2022年10月29日 中野吉之伴

ブンデスリーガでは6ゴール・4アシスト

マルセイユ戦で3分に先制ゴールを挙げた鎌田。(C)Getty Images

 日本代表MF鎌田大地が止まらない。

 ドイツのサッカー専門誌『キッカー』の集計によると、ブンデスリーガ11節終了時点で6得ゴール・4アシスト。チーム総得点でバイエルン(32点)に次ぐ24点を挙げているフランクフルトで、攻撃陣をけん引する活躍を見せている。

 ホームで2-1と勝利したチャンピオンズリーグ(CL)のマルセイユ戦もそうだ。「今日は勝たないと上(決勝トーナメント)に自分たちが行けるチャンスがなくなる。まずはホームでしっかり勝って良かったなと思います」と振り返った大事な試合で、チームに貴重な先制点をもたらした。

「相手がマンツーマンでやってくる戦術だったんで、うまく前に入っていけたらいいなと思ってた。イェスパー(リンストローム)がスルーしてくれたので。ファーストチャンスをしっかり決め切れて良かったなと」(鎌田)
 
 ボールをいい位置やいいタイミングでもらえるだけでは得点にはならない。リンストロームとスイッチするようにうまくパスを受けた鎌田は、スピードを緩めることなく絶妙なファーストタッチで一気にゴール方向へとボールを運ぶとセカンドタッチで微調整。その間背後から必死にブロックに来ようとしているマルセイユDFを上半身をうまく使いながらコントロールし、バランスを崩すことなくスムーズにゴール右隅へと決めた。

「今年はスコアポイントが結構ついてきてるので。入らないときはあれが入らない。今はいい意味でチャンスがあれば入れられる自信もある。今はゴールが重なってるんで、入ってるっていう感じですかね」

 とはいえ、どのポジションで起用されても得点やアシストに絡むことができるのだから、監督やチームメイトからしたらこれほど信頼できる選手はいない。鎌田は毎年のように自身のプレーの幅を広げており、いろんな形でチャンスメイクに絡むことができるのが素晴らしい。

 印象的だったのは49分のプレーだ。中盤でフランクフルトがうまくボールを奪取すると、鎌田はペナルティエリアへ向けて猛ダッシュで駆け抜ける。ボールを運ぶマリオ・ゲッツェからのラストパスは合わなかったが、攻めあがるべきタイミングとスペースのかぎわけはさすがだった。

【動画】後方から走り込んで正確なフィニッシュ!鎌田が決めた圧巻のCL2戦連発弾をチェック

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