「プロでできているのも、彼のおかげ」ジュビロ大津祐樹が寮で同部屋だった工藤壮人さんを悼む「受け止めきれないというか、信じたくない」

2022年10月24日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「サッカーをやりたかったという思いを背負ってプレー」

大津は、工藤さんへの思いを気丈に語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第31節] 清水1-1磐田/10月22日/IAIスタジアム日本平

 かつて同部屋だった亡き"戦友"の思いを背負う覚悟だ。

 ジュビロ磐田は10月22日の開催されたJ1第31節で、清水エスパルスと対戦。後半アディショナルタイムに追いついて1-1のドローに持ち込み、辛うじてJ1残留に希望をつないだ。

 この試合前、21日に水頭症のため32歳で急逝した元日本代表FWの工藤壮人さんへの黙とうが行なわれ、両チームの選手たちは喪章を巻いてプレーした。

 工藤さんと柏レイソル時代のチームメイトだった大津祐樹は、59分から出場した試合後に取材に応じ、胸中を明かした。

「僕自身、プロに入って、工藤が一個下なので。寮生活の頃に同部屋で一緒に暮らしていた時もあった。今の状況が自分でも、まだ信じられないというか、受け止めきれないというか、信じたくないなっていうのもあって」
 
 そして、工藤さんへの深い感謝の気持ちを述べた。

「彼がサッカー界に残したことも、レイソル時代もすごい活躍をしていたので。僕としてもすごく刺激になった。いま僕がプロでプレーできているのも、もちろん彼のおかげだと思う」

 さらに、「彼がサッカーをできなくなってしまったので、彼の分もプレーし続けなくてはいけない。彼の、まだまだサッカーをやりたかったという思いを背負ってプレーしていければと思う」と気丈に語った。

 磐田は現在最下位の18位。J1残留のためにはラスト2戦の連勝がマストの状況に置かれている。次戦は29日、敵地で17位のガンバ大阪との"6ポイントマッチ"に臨む。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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