メッシは1か月1800万円…ネイマールも驚いたカタールの“賃貸事情”。W杯に来る家族や友人のためにスターたちが用意した物件は?

2022年10月14日 リカルド・セティオン

ネイマールは少なくとも10人の取り巻きをカタールに

ネイマール(左)とメッシ(右)はすでに物件を手配済みだ。(C)Getty Images

 ワールドカップ開幕を控えたカタールでは、ちょっとした賃貸ブームが起きている。期間は11月から12月にかけての1か月間、部屋数の多いラグジュアリーな物件が人気。その借主の多くは世界的なサッカー選手たちだ。
 
 大会中、選手たちはもちろんチームで寝食を共にする。しかし家族はどこかホテルに泊まらなければならない。それなら、まるまる家を一軒借りてしまおうというのが、リッチな彼らの考え方だ。

 例えばアルゼンチン代表のエース、リオネル・メッシはすでに4月の時点で豪華なヴィラを借りている。大きなプールがあり、周囲から見えないような中庭があり、近くにあまり家もないので完全なプライベートを保つことができる。アルゼンチンが滞在するカタール大学からも近く、試合翌日などのオフ日には、メッシ自身も家族とここでゆったりリラックスして過ごし、次の一戦のために英気を養うこともできるというわけだ。ちなみにこの家の賃貸料は1か月12万5000ドル(約1800万円)だという。
 
 もう一人、いつも家族を近くに置いておきたいのはブラジル代表のネイマールだ。彼もすでに2軒の家をカタールで借りている。一つは家族用、もう一軒は友人用だ。そう、セレソンの10番が良いパフォーマンスをするには、家族だけでなく友人も必要不可欠な存在なのだ。2018年のロシア大会にも、彼は総勢18人の友人を連れて行っている。その中には2人の専属ヘアスタイリストも含まれており、彼らの旅費、滞在費はすべてネイマール持ちだ。

 今回も少なくとも10人の取り巻きをカタールに連れて行くつもりのようだ。ただしカタールの不動産の高さにはさすがのネイマールも驚いたという。彼が借りた家一軒の一週間の賃料は2万ドル(約300万円)。これは彼が想定していた金額の2倍だったようだ。

 家を借りてしまおうと考えるのはなにもメッシ、ネイマールだけではない。私の友人にアルゼンチン代表のアンヘル・ディ・マリアと関係がある旅行代理店をする者がいるが、彼はアルゼンチンやウルグアイ代表の選手たちに頼まれて、この4月に15日間カタールに滞在、9つの家の賃貸契約を結んだようだ。中でもディ・マリアの借りた家は一番大きく一日の賃料が6000ドル(約90万円)、代表の仲間の一人とシェアして家族を滞在させるつもりらしい。

 こうしたレンタルヴィラは、空き家というよりも、カタールの金持ちが現在使っている家であるケースが多い。自分たちの家をひと月だけ選手に貸すのだ。ほんのしばらく家を空けることで、大金を得られるばかりか、大会中の喧騒からも逃れられる。彼らにとっては一石二鳥というわけだ。カタール人の多くは、自国開催のW杯などあまり興味はないのだ。

 イングランド代表選手もすでに8つの家を借りているし、ドイツのある選手はバカンスを兼ねてこの夏、家の下見に来たという。また、日本が対戦するコスタリカの選手もすでに11のベッドルームある部屋を契約済みだ。

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