「緊張もあった」なでしこジャパン初先発の18歳・藤野あおばがNZ戦で得た収穫と課題とは? 池田監督も評価

2022年10月10日 熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

2シャドーの一角で先発、攻撃を牽引しCKのキッカーも務める

なでしこジャパンで初先発を飾った藤野。写真:徳原隆元

 10月9日に行なわれた国際親善試合、日本女子代表対ニュージーランド女子代表戦で、18歳の藤野あおばが代表初スタメンを飾った。

 藤野は今夏のU-20女子ワールドカップ準優勝メンバーで、6日のナイジェリア戦で途中出場して代表デビュー。そして今回のニュージーランド戦は先発フル出場を果たした。

 起用の理由について、池田太監督は試合後の記者会見で「ナイジェリア戦でも自分の良さ、ゴールに向かう姿勢を見せていた。スタートからのプレーでもその良さが出せるかどうか。彼女の持ち味を出せていたところは評価したい」と述べた。
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 指揮官の言葉通り、植木理子、宮澤ひなたとともに前線のトライアングルを形成した18歳は、堂々としたプレーを見せた。得意のドリブルで敵DFを翻弄し、CKのキッカーも任されるなど、その存在感は目を引くものがあった。
 
 来年に開催される女子ワールドカップ出場国である2か国との対戦を経て、藤野は「ナイジェリア戦では課題だった、前後半を通じて前向き(な姿勢)を、この試合では貫くことができた。初めてのスタメンだったので、緊張や、気持ちが昂ることもあったけれど、(ボールを保持しながら)前向きが作れたことで、コントロールの置き場所を相手の足が引っかからないところに運ぶことができたり、そういうところは今後の自分自身が上手く使えるところ、引き出しが増えたなと感じた」と手応えを掴んだようだ。

 一方で、課題も自覚している。

「ハードワークを続けているなかで、後半は走力が落ちてしまったなと思うこともあったので、それは課題になるのかなと思う。小刻みな動きが多くて、脚に乳酸が溜まるシーンがあった。90分フルで出場するなら改善していかなければならないし、リーグに持ち帰って、日々の練習から修正していけたらなと思う。今回、練習する前からストレッチをして身体を作っている選手たちの姿を見て、本当に学ぶことも多かった」

 ナイジェリア戦では18歳の浜野まいか、ニュージーランド戦では17歳の小山史乃観も、なでしこデビューを飾った。初めての代表活動、フル出場という経験は、若きなでしこたちのさらなる成長の糧になるに違いない。

取材・文●熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

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