「社会にとっても非常に良いこと」J1史上初の女性レフェリー山下良美主審へFC東京&京都の両監督が賛辞。長友は「試合が荒れなかった」と感謝

2022年09月19日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

堂々としたレフェリングを披露

女性レフェリー初のJ1デビューを果たした山下主審。両チームの監督や選手からも称賛の声が上がった。写真:徳原隆元

[J1第30節]FC東京2-0京都/9月18日/国立競技場

 国立競技場で行なわれたFC東京対京都で、女性審判員の山下良美氏が主審を務めた。J1リーグの主審を女性が担当するのは史上初だ。

 試合は28分にレアンドロ、78分にアダイウトンがネットを揺らし、ホームのFC東京が2-0の快勝。5万994人の観客が詰めかけた試合で、判定に対して熱くなり、抗議に来た選手に対しても冷静に対応するなど、山下主審は堂々としたレフェリングを披露した。
 
 試合後、両チームの監督からも山下主審を称える声が上がった。FC東京のアルベル監督は「彼女にも個別で称える言葉をお伝えしました」と実際に本人に賛辞を送ったとしたうえで、次のように続けた。

「J1での初めての試合、しかも新国立競技場という舞台で5万人に囲まれた場で、笛を吹くというのはとても難しいこと。そして、今日一緒に審判をしていた副審や第四審らが良い形で彼女のことを支えていた姿も微笑ましかったね」

 京都の曺貴裁監督は、「(試合が)始まる前に『頑張ってください』とよく分からないことを言ってしまいました」とエピソードを明かし、「本当に努力をされて、この場に立たれた方だと思うので、そういう人が(J1で)堂々と笛を吹かれたということは、サッカー界にとっても社会にとっても非常に良いことなんじゃないかなと思います」と語った。

 また、FC東京のDF長友佑都も「僕が偉そうに言うのも違いますけど、素晴らしかった」と称賛。「初めてに見えないくらいの堂々としたコントロールをしてくださっていました。試合が荒れなかったのは審判の方のおかげでもあるので、ありがたいなと思います」と山下主審へ感謝を述べた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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