4点もの大差がついたバイエルンとドルトムントの対決……だが過去には10点差がついたことも!

2015年10月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

ドルトムントが4点差以上で勝ったのは60年代の1度だけ。

穴のない好調バイエルンと、調子が落ちてきているドルトムント。予想以上の大差は、今後のリーガの行方にどのような影響をおよぼすだろうか。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガの首位決戦で、2位ドルトムントに4点という大差をつけて大勝を飾ったバイエルン。圧倒的な力の差を見せつけたことで、史上初のリーガ4連覇が早くも現実味を帯びてきた。
 
 5節まではともに無敗かつ大量得点を記録してきた両チームだが、ドルトムントがホッフェンハイム、ダルムシュタットといった格下相手に勝点を取りこぼす一方で、バイエルンはどの試合も危なげなくモノにし、差を広げていった。
 
 ドルトムントがいかにバイエルンを攻略して首位に迫るか、という戦前の興味が虚しく感じるほどの大差のスコアとなった――バイエルン次第でその差はもっと広がる可能性もあった――が、過去に両チームの対戦で4点差以上の差がついたのは、リーガでは今回を含めて9度目となる。
 
 直近の試合では、2009-10シーズン。バイエルンが国内2冠を達成し、チャンピオンズ・リーグ(CL)でも決勝に進出した(インテルに敗北)このシーズンでの最初の対戦では、マッツ・フンメルスのゴールでドルトムントが先制するも、バイエルンが圧倒的な攻撃で逆転を果たした。5点のうちの2点は、トーマス・ミュラーが決めている。
 
 ドルトムントといえば、2004-05シーズンにクラブが破綻寸前にまで追い込まれたが、ちょうどこのシーズン、バイエルンのロイ・マカーイにハットトリックを許すなどして0-5の大敗を喫した。再建の道のりの過程にあった2007-08シーズンにも同スコアのゲームが再現されている。
 
 21世紀最初の大差は、2000-01シーズン。勝者はまたもバイエルンで、このシーズンには4度目の欧州制覇を果たしている。試合はハイコ・ヘルリッヒのゴールで先制を許すも、ハサン・サリハミジッチ、メーメット・ショルの2ゴールなどで6ゴールを叩き出した。
 
 欧州制覇といえば、ドルトムントも1996-97シーズンにクラブ史上初のCL優勝を果たしているが、その翌シーズンからは低迷期に突入。リーガ10位に終わった97-98シーズンには最終節でバイエルンと対峙し、0-4の完敗でシーズンを終えている。
 
 それ以前となると、70年代までさかのぼる。78-79シーズンで、リーガではバイエルンが4位、ドルトムントが12位と、ともに振るわなかったが、直接対決では4-0と、バイエルンが順位通りの差を見せつけた。
 
 さて両チームの対決で最も大差がついたのが、71-72シーズンだ。バイエルンはゲルト・ミュラーがハットトリック、ウリ・ヘーネスが2点、フランツ・ベッケンバウアーもゴールを挙げるなど、大量11点を奪った。ドルトムントは70年代に入ってから低迷しており、このシーズンに2部リーグ降格の憂き目に遭っている。
 
 そして最古の大差スコアとなった66-67シーズンは、前シーズンにドイツ勢として初の欧州カップ優勝となるカップウィナーズ・カップを手にしたドルトムントが、このシーズンに同カップを制したバイエルンを4-0で下した。現時点で唯一、ドルトムントが4点差以上でバイエルンを下した試合である。
 
 バイエルンにとっては強者の歴史を示す誇らしいものであり、一方のドルトムントにとっては苦々しい思いばかりがつのる、両チームの「大差スコアの歴史」だが、今回の予想外のスコアによって、また新たな記録が加わることとなった。
 
◇ブンデスリーガ
2015-16・8節
バイエルン 5-1 ドルトムント
 
2009-10・5節
ドルトムント 1-5 バイエルン
 
2007-08・28節
バイエルン 5-0 ドルトムント
 
2004-05・22節
バイエルン 5-0 ドルトムント
 
2000-01・11節
バイエルン 6-2 ドルトムント
 
1997-98・34節
バイエルン 4-0 ドルトムント
 
1978-79・18節
バイエルン 4-0 ドルトムント
 
1971-72・16節
バイエルン 11-1 ドルトムント
 
1966-67・34節
ドルトムント 4-0 バイエルン
 
◇DFBポカール
1981-82・3回戦
バイエルン 4-0 ドルトムント
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