【J1採点・寸評】名古屋×神戸|FW起用の闘莉王が勝利の立役者に。名古屋がリーグ戦5試合ぶりの白星を飾る

2015年09月27日 今井雄一朗

闘莉王のFW起用は成功。4バックも機能する。

【警告】名古屋=本多(69分)、闘莉王(75分)、矢田(77分)、磯村(80分) 神戸=奥井(30分)、高橋(75分)
【退場】名古屋=なし 神戸=なし
【MAN OF THE MATCH】田中マルクス闘莉王(名古屋)

【試合内容】
闘莉王を3年ぶりのFWに据え、フォーメーションを4バックに変える大胆策に出た名古屋が賭けに勝った。序盤から闘莉王が安定したポストプレーでチームを牽引すると、竹内、牟田が指揮した最終ラインも積極的にプッシュアップし攻撃をサポートした。
 
35分にセットプレーから闘莉王が押し込み先制すると、53分にも闘莉王のプレスバックから奪ったボールを磯村、闘莉王とつないで最後は小川が流し込んだ。神戸はスピード系のFWを並べて名古屋の裏を狙ったが、アグレッシブな名古屋のDF陣に阻まれ枠内シュートはわずか1本。充実の内容で名古屋がリーグ5試合ぶりの勝利を手にした。
 
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【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・12節

【チーム採点】
名古屋 6.5
闘莉王をFWに上げた利点を最大限に活かし、守備陣もアグレッシブに戦った。主導権を渡すことなく2得点は素晴らしい出来。
 
神戸 5
FWのタイプが似通ったためか、バリエーションに欠けた攻撃に怖さがなかった。守備陣は粘っていただけに、残念な内容に。
 
【名古屋 | 採点・寸評】
GK
1 楢﨑正剛 6.5
枠内シュートがほとんどなかった展開で、至近距離での相手の決定機をきっちりビッグセーブ。試合を締める別格の存在感。
 
DF
19 矢野 貴章 6
前半の序盤はやや守備に迷いが見られたが、小川と役割分担を明確にした後は安定した守備を披露。この日は攻撃ではなく守備で貢献した。
 
3 牟田 雄祐 6 
スピードを活かしたプッシュアップと、シンプルな守備でチームにリズムをもたらした。カバーリングの意識も高く、安定感あるプレー。
 
2 竹内 彬 6.5
闘莉王不在の最終ラインをきっちり統率し、先制点のきっかけとなるトリッキーなシュートまで。守備のMVPは間違いなくこの男。
 
6 本多 勇喜 6.5
対人プレーの強さをいかんなく発揮し、相手のスピードを完全に封殺した。4バックのSBとしても安定したパフォーマンス。
 
MF
10 小川 佳純 7
右サイドで柔軟な守備対応を見せ、ディフェンスの安定に貢献。そこからの積極的な攻撃参加で後半に追加点を挙げる活躍を見せた。
 
13 磯村 亮太 6.5
守備での圧力に攻撃面でのパス能力と、これぞボランチという動きで中盤を支え続けた。次節が出場停止なのが惜しいほどの出来。
 
7 田口 泰士 6.5
パスの中継地として広範囲に動き回り、セットプレーのキッカーとしてもチャンスを連発。持ち前の守備の強さも存分に見せ、中盤の支配者となった。
 
20 矢田 旭 6
慣れ親しんだサイドハーフのポジションで、サイドでの突破や中央でのコンビネーションなど、多彩な動きで攻撃にアクセントをつけた。
 
FW
9 野田 隆之介 6
試合ごとに運動量も上がっている印象で、ポストプレーと時折見せるドリブル突破で攻撃に変化をつける役割をこなした。
 
4 田中マルクス闘莉王 7.5
出色のポストプレーと1得点・1アシストのハイレベルな攻撃力。底なしのサッカーセンスを感じさせるプレーは驚嘆しかなかった。
 
交代出場
32 川又堅碁 5.5
ブロックされたがようやくシュートは打った。闘莉王との相性は悪くないだけに、連係を磨けば本来の動きは取り戻せるはず。
 
14 田鍋 陵太 ―
試合終盤に投入され、果敢な突破で見せ場も作った。出場時間は少なかったが、 きっちりと役割は果たした。
 
監督
西野 朗 6.5
4バックとFW闘莉王は大成功に近い成果を得た。この1試合に限れば采配はドンピシャ。あとは継続できるかが課題になる。

次ページ攻撃が機能しなかった神戸は、後手に回り3連敗に。

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