【J1採点&寸評】鳥栖×甲府|バレーの決勝弾で、甲府が下位対決を制す

2015年09月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

豊田の投入も実らなかった鳥栖は、ホームで痛恨の敗戦。

【警告】鳥栖=なし 甲府=なし
【退場】鳥栖=なし 甲府=なし
【MAN OF THE MATCH】バレー(甲府)

【試合内容】
 両チームとも手堅い立ち上がりを見せたが、徐々に鳥栖がペースを握ると、39分にはキム・ミヌが抜け出し、両チーム通じて初の決定機を創出。後半立ち上がりにもキム・ミヌがGKと1対1になるチャンスを迎えるなど、押し気味に試合を進める。
 
 しかし、先制点はそれまでチャンスらしいチャンスを作れなかった甲府に生まれた。66分に阿部拓がエリア付近で菊地からボールを奪うと、その折り返しをバレーが冷静に沈める。
 
 その後、鳥栖は豊田を投入し反撃に転じるもゴールが遠く、甲府が残留へ向け貴重な勝点3を獲得した。

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【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・12節

【チーム採点・寸評】 
鳥栖 5.5
手堅い守備から、池田、キム・ミヌのスピードを活かして攻め込むも、決め手を欠く。これで3試合連続無得点と、攻撃陣の迫力不足は大きな課題に。
 
甲府 6
割り切った専守防衛の戦いで勝点3を掴み取る。内容は褒められないが、最高の結果を得た。
 
【鳥栖|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 6
前半には最前線の池田にロングフィードを通すなど、正確なキックを披露。1失点も、ハイボールの処理は安定していた。
 
DF
5 キム・ミンヒョク 6
エアバトルの強さは相変わらず。キム・ミヌとの関係は良好で、何度か背後へのパスを通した。
 
36 菊地直哉 5
立ち上がりは縦パスをカットされてピンチを招くなど不安定さを露呈。徐々に落ち着きを取り戻したが、阿部拓にボールを奪われたプレーが原因で決勝点を与えたのは痛恨だった。

29 谷口博之 5.5
高い位置でボールを持てば積極的にミドルを狙い、セットプレーでもチームの大きな武器となった。周囲の盛り立て役としても働く。
 
MF
23 吉田 豊 5.5
前へ行く意識は強く感じられた。ただ、対面の阿部翔に対応されて良いクロスは供給できず。不完全燃焼に終わった。
 
14 藤田直之 5.5
セットプレーでは精度の高い右足を見せる。一方で流れのなかではセーフティに蹴る場面が多かった。
 
28 高橋義希 6
セカンドボールへの反応が良く、左右に上手くボールを散らした。目立つプレーはなくとも黒子役として効いていた。
 
16 チェ・ソングン 5.5
攻撃面での貢献は皆無に等しかった。マッチアップした下田と松橋が攻め込んでくる機会が少なかったために、守備での綻びはなし。
 
FW    
25 早坂良太 5.5
2シャドーの右に入った序盤は、1トップの池田とポジションを入れ替えながらボールを引き出した。前半途中から左に回ると存在感は希薄に。


22 池田 圭 5.5
裏を狙い続け、相手の最終ラインを押し下げる役割は全う。キム・ミヌへの良いスルーパスはあったが、ボールを受けてからのアイデアは不足気味に。
 
10 キム・ミヌ 5.5
早坂とポジションを入れ替え、2シャドーの右に入ると一気にギアを上げた。後半立ち上がりには池田のスルーパスに抜け出すもシュートはGKにセーブされる。

交代選手
MF
8 水沼宏太 6
中央、左右問わずに幅広く動き、パスを呼び込む。何度もクロスを上げ、終盤の猛攻にひと役買った。

FW
39 岡田翔平 5
左サイドに入るも見せ場はなし。豊田が頭ですらしたボールを狙ったがシュートまで持ち込めなかった。

FW
11 豊田陽平 5.5
73分に投入されると、前線の基準点として存在感を放つ。しかし、得意のヘッドはことごとくバーの上に。本来の切れ味はなかった。

監督
森下仁志  5.5
プランどおり負傷明けの水沼、豊田を後半途中から起用し、相手ゴールに迫ったが奏功せず。2枚目に切った岡田も流れを変えるには至らなかった。

次ページ貴重な決勝弾のバレーは、文句なしでMOM。

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