【J1採点&寸評】鹿島2-0福岡|MOMは変わらぬ情熱でチームを勝利に導いた鈴木! 鹿島は岩政新監督の船出を白星で飾る

2022年08月14日 渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

岩政新監督がポジティブな変化を加える

【警告】鹿島=仲間(48分)、D・ピトゥカ(83分)、中村(86分) 福岡=宮(32分)、D・グローリ(44分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】鈴木優磨(鹿島)

[J1第25節]鹿島2-0福岡/8月14日/県立カシマサッカースタジアム

【鹿島|採点】
スタメン)
GK
クォン・スンテ 6
DF
常本佳吾 6.5
関川郁万 5.5
キム・ミンテ 5.5
広瀬陸斗 6(81分OUT)

MF
樋口雄太 6(71分OUT)
ディエゴ・ピトゥカ 7
仲間隼斗 6(60分OUT)
アルトゥール・カイキ 6.5(71分OUT)

FW
土居聖真 6(71分OUT)
鈴木優磨 7【MAN OF THE MATCH】

途中出場)
DF
安西幸輝 6(60分IN)
MF
舩橋 佑 6(71分IN)
MF
中村亮太朗 6(71分IN)
FW
エヴェラウド 6.5(71分IN)
DF
林 尚輝 ―(81分IN)

監督)
岩政大樹 7
 
【鹿島|寸評】
 23節の横浜戦、続く広島戦をともに0-2で連敗し、監督交代に踏み切った鹿島。シーズン開幕当初の代行監督時代はあったものの、岩政新監督の下で仕切り直しの一戦となった。

 累積警告で出場停止の三竿以外に、メンバーや布陣に大きな変化はなかったが、戦い方の意識の部分では変化も感じさせた。縦に速い攻撃というレネ・ヴァイラー前監督時代からのスタイルは同じだが、ピッチ左右の幅を使う意識を持ったため、スペースにボールを送った際の相手ディフェンスの背後や、中央部へ走る選手の人数が増加。また選手間の連係する意識も高まり、ワンタッチのパスを交えて背後を狙うシーンも度々見られ、ポジティブな変化があった。

 MOMは前政権時代から変わらぬ情熱とチームスピリットで攻守に奮闘した鈴木だ。記録こそオウンゴールだったが、ペナルティエリア内での冷静な切り返しから、強いグラウンダーのボールが相手ディフェンスに当たりネットを許した先制点のほか、下がってビルドアップに加わり、守備にも一切手を抜かない姿勢がチームを鼓舞した。

 また、仲間は激しく動き、シンプルに捌くプレースタイルが戦術ともマッチ。スタート時はトップの位置で出場した土居は、18分の鈴木からの縦パスで持ち込んだシュートシーンなど、決めて欲しい場面はあったが、サイドや中盤に移動してのチャンスメイクやパスにセンスを発揮した。この日はラッキーや気持ちで乗り切った部分があるが、キム・ミンテと関川のCBコンビはミスも散見され、試合を通した安定感にはやや不足も感じた。

 岩政監督は劇的な改革よりも、チームのブラッシュアップを選択。8日に就任が発表されてから、約1週間で目に見える変化をチームにもたらした。コロナ禍でルヴァンカップがあった相手の疲弊も考慮してか、次々とフレッシュなカードを投入するなど、相手の嫌がるところを上手くついて、最後まで攻撃的な姿勢を貫いた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 

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