【湘南】札幌に大敗も、個で違いを見せた中野嘉大が語る課題と手応え「僕の能力的にドリブルを仕掛ければ突破できる自信があった」

2022年08月08日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「古巣なので、札幌の特長や弱点は分かっていた」

後半の頭から投入された中野は、持ち前のドリブルで左サイドを突破。79分には阿部のゴールをお膳立てした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 湘南ベルマーレは8月7日、J1第24節で北海道コンサドーレ札幌と対戦し、1-5で敗北。前節のジュビロ磐田戦も敗れており、約3か月ぶりの連敗となった。
 
 序盤からアウェーチームにペースを握られる展開が続くと、9分に高橋諒が自陣でボールを失い、クロスを上げられて失点。さらに5分後には、大野和成のクリアミスを相手に拾われて、再びクロスから追加点を許した。前半終了間際の41分にもミドルシュートを叩き込まれてリードを3点に広げられてしまった。
 
 何としてでも点を取りにいかなければならない展開で、後半の頭から投入されたのが、今夏に加入したばかりの中野嘉大だ。
 
 試合後の囲み取材で、投入された時の心境について「3失点した後だったので前に出るしかありませんでしたし、とにかく仕掛けることを意識して入りました」と話したように、立ち上がりから積極的なドリブルで左サイドを突破し、クロスで決定機を演出。79分には阿部浩之の移籍後初ゴールをアシストした。後半に中野が見せたパフォーマンスは、札幌戦での数少ない光明だと言えるだろう。実際、本人も手応えを感じていたと言う。
 
「古巣なので、相手の特長や弱点は分かっていました。僕も経験しましたが、札幌の選手からすれば関東での夏の試合はすごく難しいです。また、マッチアップする選手(ルーカス・フェルナンデス)が攻撃に特長のある選手なので、僕の能力的にドリブルを仕掛ければ突破できる自信がありました」
 
 確かな手応えと同時に、中野は課題についても口にした。
 
「前半で3点差をつけられていましたが、ホームのサポーターの方々に良い雰囲気を作ってもらえていたと思います。実際、後半開始直後は、もし1点でも取れたら状況をひっくり返せるような感覚がありました。ですが、良い時間帯にゴールを奪えなかった。1アシストは記録しましたが、4失点、5失点した後では遅いです。流れを変えるチャンスがあっただけに、そのタイミングで結果を出したかった思いが強いですね」
 
 今節に得た自信と悔しさを、必ずや次に生かして見せる。そんな覚悟が中野の目から感じられた。
 
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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