C大阪、阪神ダービー制して10戦無敗。 J1初弾の鈴木が充実感「組織として一歩上回れた」。敗れた神戸は短期間で修正しなければ…

2022年08月08日 種村亮

C大阪はACL圏内の3位浮上!

神戸戦でJ1初ゴールを挙げた鈴木。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第24節]C大阪3-0神戸/8月6日/ヨドコウ桜スタジアム

 今季2度目の開催となった阪神ダービー。C大阪の小菊昭雄監督と神戸の吉田孝行監督は、兵庫・滝川二高サッカー部の先輩後輩の間柄だ。小菊監督は3日に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたため高橋大輔コーチが監督代行を務めた一戦は、ホームのC大阪が神戸を圧倒。公式戦10戦無敗のチームは、来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内の3位にまで順位を上げた。

 C大阪は序盤、左足関節外側靭帯の損傷から復帰したばかりのMF原川力が、相手選手との接触で左肩を負傷。タンカでピッチの外へ運び出され、そのまま交代というアクシデントに見舞われた。しかし、選手たちはそれに一切動じることはなかった。
 
 相手のミスに乗じて22分に先制点を奪うと、続く見せ場は31分。左サイドでパスを受けたMF鈴木徳真が「最初はクロスを上げようとしたけど、誰も(マークに)来なかったので」と、右足のミドルをゴール右に突き刺し、J1初ゴールをマークした。

 後半は攻勢に出る神戸に対してカウンターで応戦。87分には、DF松田陸のアーリークロスに途中出場のFW加藤陸次樹が頭で合わせて追加点を奪った。今季5得点目で試合を決定づけたこの日が25歳の誕生日だったストライカーは、「誕生日に試合があったことも人生で初めて。そこで決められたのは大きな思い出、財産になりました」と声を弾ませた。

 元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタをはじめ、各国代表クラスのメンバーが多く揃う神戸。そうしたタレント軍団相手に快勝したことに関して、鈴木は「サッカーは11人でやる。どこかが良くても、どこかで綻びが出たら組織としては崩れてしまう。僕らは全員で攻めて全員で守る。その統一感はあったと思います。組織としての決め事をしっかり守ることで、自分たちの良さも出せたと思います。決して神戸が悪かったわけではなく、勝負の際のところでは僕らが組織として一歩上回れたと思う」と充実した表情を浮かべた。
 

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