「欧州とは違う」日韓戦惨敗で揺れる韓国。英雄パク・チソンが旧態依然のシステムに苦言。「最も深刻だと感じるのは…」

2022年08月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

ユース年代に関して問題提起

韓国サッカー界の問題点を指摘したパク・チソン氏。(C) Getty Images

 先のE-1選手権で、韓国代表は森保ジャパンに0-3の惨敗。年代別代表を含めるた日韓戦で、全て0-3のスコアで4連敗となり、韓国サッカー界は揺れている。

 そんななか、ユース年代の問題点について語ったのが、マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍した韓国の英雄パク・チソン氏だ。韓国メディア『MY DAILY』が7月31日に報じたところによれば、全北現代のアドバイザーを務めるパク・チソン氏は、30日の済州ユナイテッド戦を前に取材に応じ、次のように述べた。

「大きな枠組みとして、変えられない分野がある。私が最も深刻だと感じるのは、高校のサッカー部の学生たちが正規の授業をすべて受けながら練習をしている点だ。サッカーだけの問題ではない。芸能分野の学生全員の悩みだ。勉強を通じて大学を選ぶか、勉強ではなく他の才能で進学するのかを選択するようにするべきだ」

 Jリーグでもプレーしたレジェンドは、「高校の選手たちが、果たしてすべての授業を受ける必要かあるか疑問だ。ヨーロッパは異なった道がある。18歳までトレーニングをしていても、大学に行ける道がある。ヨーロッパは曜日ごとに授業を受ける日と受けない日がある。韓国はそうではない。サッカー部の学生も授業を同じように聞かなければならない」と続けた。

「目標が大学進学でないのなら、子どもたちが夢を見ることができる道を設けてほしい。以前はあまり勉強をしないことが問題だった。今は(練習のための)十分な時間が保証されていないのが問題だ」

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 またトップチームについても、「プロチームは結果が本当に重要だが、他にも行政とクラブの方向性もとても重要だ。ヨーロッパサッカーのシステムがどの程度受け入れられるかを見ている。全北が先にやれば、他のKリーグのクラブも続くことができると思う。全北が練習台にならなければならない」と主張。さらに、寮制度についても持論を展開している。

「私たちの国の大半のクラブが寮を持っているが、どのように活用するかが重要だ。ヨーロッパには寮のシステムはない。アジアでも韓国以外にはほとんどない。寮文化は韓国だけの特徴だ。どのような長所を残し、どの欠点を捨てなければならないのか悩んでいる」

 この発言は、日韓戦を受けてのものではない。とはいえ、パク・チソン氏が、韓国サッカー界の現状に危機感を持ち、憂いているのは間違いないだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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