【総体】あと一歩で優勝を逃した帝京の“10番”伊藤聡太。父が明かす母親の厚いサポート「お母さんたちのプレッシャーは大変でしたよ」

2022年07月31日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「まさか決勝まで…毎日宿探しが大変です」

惜しくもインターハイ優勝の逃した帝京のFW伊藤。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ決勝]帝京0-1前橋育英/7月30日(土)/鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

 全国の大舞台で戦う高校生たちの背景には、保護者の厚いサポートがある。

 徳島インターハイ(全国高校総体)は7月30日に決勝が行なわれ、東京の名門・帝京は2002年大会以来、20年ぶりの優勝を懸けて前橋育英(群馬)と対戦。相手の猛攻に対して粘り強い守備で応じたが、終了間際の35+4分に決勝ゴールを決められ、日本一を逃した。

 この大一番が開催された鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムのスタンドには、お揃いの黄色いオリジナルTシャツを着た、応援団の姿があった。試合前にお話をうかがうと、帝京の選手たちの保護者からなる応援団なのだと、ひとりの男性が教えてくれた。

 その男性は、決勝では得点こそ奪えなかったものの、大会を通してポストプレーなどで存在感を示していた、帝京の10番にして主将のFW伊藤聡太(3年)の実父。息子を応援するために妻とともに東京から徳島まではるばる遠征し、愛する我が子の雄姿を見守るため、7月24日に行なわれた1回戦から全6試合に足を運んだ。「まさか決勝まで……毎日宿探しが大変です」と嬉しい悲鳴を上げた。
 
 伊藤は幼い頃からサッカーが大好き。それは6歳年の離れた兄がサッカーをやっていた影響で、自宅に転がっているボールをまだ立ち上がれない赤ん坊の頃からハイハイでドリブルしていたという。

 それからメキメキとサッカーの才能を開花させ、強豪・帝京で10番を背負うまでのプレーヤーに成長。そこに至るまでには、息子のコンディションを管理する母親の並々ならぬ努力があったと父親が明かしてくれた。

「身体のコンディションを整える専門のトレーナーに教えてもらって、それはもう小学校のときから、毎日欠かさずやっていました。一生懸命うちの奥さんが考えているんですけど、食が細くてね。全然食わないんですよ」

 小学生のときからプロのトレーナーに食事のアドバイスを受けながら、母がメニューを決定。また中学の東京ヴェルディJrユース時代には、チーム専属の栄養士がおり、所属選手は毎日食べた朝食と夕食の写真を撮って、送らなければならなかった。

「お母さんたちのプレッシャーは大変でしたよ。食事を採点されて、チーム内でランキングが出るんです。ランキング、全然うちは欄外でしたけど(笑)。だから父親の飯より子どものほうが2品くらい多いんです。おかずがね」

 インターハイは準優勝に終わったが、サッカー人生はまだまだこれから。父は息子の今後について、「とにかく張り切って、元気よくサッカーをやってもらえれば」と願う。伊藤と両親の二人三脚は続いていく。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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