「日本との格差はさらに広がった」韓国サッカー界の専門家や育成担当が指摘する“致命的な問題点”「登録選手数は韓国の9倍」

2022年07月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「最近は闘志や精神力の部分でも日本のほうが…」

水曜日の日韓戦では球際の争いでも日本が優位に立った。「フィジカルは韓国が上」は過去の定説だ。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

"豊田ショック"はいまだ、韓国国内で論争の的となっている。

 水曜日に豊田スタジアムで開催されたE-1選手権・最終節、森保ジャパンは韓国代表を3-0で撃破した。攻守両面で終始ライバルを圧倒し、後半に怒涛のゴールラッシュを決め込む。4大会ぶり2度目の東アジア王者に輝き、初の男女アベック優勝もなし遂げた。
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 日本の対韓国戦における圧倒ぶりは、A代表にとどまらない。今年に入ってU-23代表とU-16代表が同じく3-0で勝利を収め、大学選抜同士の対戦でも日本が5-0で大勝。あらゆるカテゴリーを通して、もはや苦手意識は過去の遺物となった印象だ。

 そんななか、韓国国内ではさまざまな敗因分析が展開されているが、全国紙『スポーツソウル日本語版』は両国サッカーの根本的な部分での"格差"に言及した。「日本の体系化されたシステムが理由に挙げられる」として、次のように論じている。

「日本は『2050年ワールドカップ優勝』という大きな目標を立て、これを実行段階に移している。目先の短期的な成果より、向こう30年を見据えた長期的な計画だ。誰かは日本の未来志向的な目標に対して嘲笑していたが、欧州の先進化されたシステムが積極的に導入されてきたのである。実際、韓国サッカー協会の登録選手数は9万人程度に過ぎないが、日本サッカー協会の登録選手数はその9倍を超える」

 そしてサッカー関係者の話として、「韓国と日本はプロチームの数、登録選手の数で大きく差が広がった。日本は体系的で未来を見通せるシステムを構築している。数値にも差があるとはいえ、選手育成の方法と体系がすでに大きく異なる」と結論づけた。
 

 加えて、世代別代表で指導経験のある人物は苦言を呈する。「これまでは我々が技術的な面で劣るとしても、"絶対に負けない"といった闘志や精神力では日本をリードしていた。しかし、最近の試合を見ると、戦術はしっかりしていても闘志や精神力の部分では、日本の選手のほうがより優れているように見える」と、逆転現象を嘆いた。

 日韓戦の試合内容や雰囲気は、一昔前のそれとは著しく変質してきた。最後に同紙は「韓国と日本の格差は今後さらに広がりかねない。当面の結果にこだわるのではなく、未来を見通した長期的なサッカー発展の計画が切実に求められている」との論調で締めくくっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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