首位横浜の警戒すべき選手は?「いない」と断言する鹿島・土居聖真の真意「もちろん軸になる選手はいるけど…」

2022年07月27日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「高いクオリティで何でもできる印象」(喜田/横浜)

横浜とは相性の良い土居。決戦に向けては「僕らは勝って上を目ざすだけ」と意気込む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 絶対に負けられない一戦だ。現在リーグで2位につける鹿島アントラーズは、7月30日のJ1第23節で、勝点5差で追う首位の横浜F・マリノスのホームに乗り込む。

 鹿島のキャプテン土居聖真は、「ここからが本当に勝負」と意気込み、「上にどれだけ食らいついていけるか。それがタイトルを取れるか、取れないかに関わってくる」という想いで"決戦"に臨む。

 4月に行なわれた前回対戦ではホームで0-3の敗戦。リーグ屈指の攻撃力を誇る横浜で「警戒すべき選手は?」と訊けば、土居は「それがいないっていうのが強みだと思う」と応じる。

「マリノスはSBとかも点を取るじゃないですか。そういうところが抑えきれないポイントで、だから毎年首位争いをしていると思う」

 土居は、鹿島の偉大な歴史を引き合いに出して、こう続ける。

「もちろん軸になる選手はいるけど、SBだったり、CBだったり、どのポジションでも点を取れるのが強いチームかなって。鹿島が3連覇した時が、まさしくそう。強いチームは、キーパー以外はみんな点を取れる」

 一方で、土居は"横浜キラー"という一面がある。5-3と点の取り合いを制した昨年5月のホームでの対戦で、土居はハットトリックを達成。他でも横浜戦では決定的な仕事に絡むことが多く、本人は「たまたま。運とタイミングがいいだけ」と謙遜しつつ、相性の良さについては「周りからもよく言われる」と明かす。
 
 横浜からすれば、鹿島の8番こそ警戒すべき選手かもしれない。土居と同じナンバーを背負う横浜の喜田拓也は次のように話す。

「うちを相手に点を取っている姿も見てきていますし、シンプルに良い選手。細かいことを言えば、ポジショニングだとか、相手の間で浮いて、受けて、攻撃をスピードアップさせるプレーとか。最後の局面のクオリティにはすごく自信を持っていると思います。自由な時間を与えると、高いクオリティで何でもできるなという印象がある」

 注目必至の頂上決戦で、土居はどんなパフォーマンスを見せるか。

「僕らは勝って上を目ざすだけ。もし負けたとしても、そこから崩れていったら、力がないチームだと思われてしまう。どんな状況であっても、力強く、アグレッシブに、戦い続けられるところを見せるための試合になるのかなと思う」

 鹿島の腕章を託された男の奮起に注目だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

[試合情報]
明治安田J1リーグ第23節
リミックスでんきDAY
横浜F・マリノス vs.鹿島アントラーズ
2022年7月30日(土)19 時キックオフ/日産スタジアム
DAZN独占配信

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