【総体】得点王候補が堂々のスタート。初戦で2得点の大津FW小林俊瑛は自らに課す「超越」を成し遂げられるか

2022年07月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

Jクラブも関心を寄せる存在

初戦で2得点の小林。全国決勝で勝たせる選手に進化したことを証明したい。(C)SOCCER DIGEST

[インターハイ2回戦]大津3-1瀬戸内/7月25日(月)/徳島市球技場第2競技場

 全国大会での戦いは、青森山田にシュートゼロに封じられて0-4で敗れた選手権決勝以来。「(青森山田は)やっぱり迫力が凄かったですね。攻撃する時に全部跳ね返されるという印象があった。何もできなかったという印象でした」と語っていた注目FWが、より頼もしくなった姿で全国の舞台に立ち、新たな一歩を踏み出した。

"公立の雄"こと大津(熊本)で主将を務める小林俊瑛(3年)は、191センチの超大型ストライカー。体力も魅力で守備面の貢献度も高いFWは、21年度のインターハイ、選手権でともに2得点をマークし、今年は年上のU-19日本代表候補に選ばれている。

 U-17日本高校選抜では、MF名願斗哉(履正社)やMF徳永涼(前橋育英)ら現高校3年生の逸材たちの中でエース格として大活躍。Jクラブも関心を寄せる存在だ。
 
 その小林は、広島王者・瀬戸内とのインターハイ初戦で2得点をマークした。前半8分、右サイドからのクロスに走り込むと、わずかに触れたボールが相手DFのハンドを誘ってPKを獲得。これを右足で決めて今大会初ゴールを記録する。その後は、左クロスを圧倒的な高さのヘッドで合わせるなど決定的なシュート連発。2-1で迎えた後半35+5分にダメ押し点を挙げた。

 このシーンではセットプレーでおとり役となり、ゴール前のセカンドボールを狙って冷静にゴール。「セカンドのところをよく言われていたので意識していました。(DF碇明日麻[2年]の競り勝ったボールが)上手く落ちてきたので決められて良かった」と微笑んだ。

 高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグWESTでは直近の3試合で4ゴール。インターハイ地区予選では、先制された東海大熊本星翔戦でハットトリックを達成している。チームが苦しい時にゴールで勇気づけてきたFWは今回、緊張感の高い全国大会初戦でチームを勝利へ導く2発。シュート7本で2得点という結果は大満足ではないだろうが、それでも得点王候補が堂々のスタートを切っている。
 

次ページヘディングは時にGKにも競り勝ってしまうほど

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事