【J1展望】2ndステージ・10節|新潟-横浜|準備万端の新潟に、好調のトリコロールが牙を剥く

2015年09月11日 サッカーダイジェスト編集部

新潟――カップ戦のターンオーバーで今節への準備万端。 横浜――中村の高精度キックで相手の“弱点”を突く。

故障者/新潟=佐藤(期限付き移籍の条件により)、イム・ユファン、小泉、松原 横浜=ラフィーニャ、田口、中町
出場停止/新潟=なし 横浜=なし

J1リーグ 2ndステージ・10
アルビレックス新潟 –横浜F・マリノス
9月12日(土)/19:00/デンカビッグスワンスタジアム
 
アルビレックス新潟
2ndステージ成績(9節終了時):12位 勝点11 3勝2分4敗 12得点・14失点
年間成績(26試合終了時):15位 勝点25 6勝7分13敗 32得点・47失点
 
【最新チーム事情】
●ナビスコカップで浦和を撃破。初の準決勝進出を決める。
●天皇杯2回戦でメンバー総入れ替え。5人がデビューを飾る。
●チーム内の競争が活性化。良い雰囲気で横浜戦に臨む。
 
【担当記者の視点】
 リーグ戦中断期間は、怒涛のカップ戦連戦だった。まずはナビスコカップ・準々決勝で浦和を退けて初の準決勝進出を決めた。中2日で迎えた天皇杯2回戦・秋田戦は、大胆なターンオーバーを採用。先発を総入れ替えし、プロ2年目の酒井、2種登録されている宮崎、長谷川(ともに新潟U-18)が名を連ねた。さらにふたりと同じく2種登録で新潟U-18の斎藤、夏に加入したR・ハットンも途中出場。実に5人がデビューを果たし、4-0で快勝した。
 
 長谷川は高精度のクロスから田中のゴールをアシスト。斎藤はチーム4点目のダメ押しゴールと、"アカデミートリオ"の強心臓ぶりが際立った試合だが、大人たちも負けてはいなかった。2年ぶりの公式戦出場となったチーム最年長のGK黒河は、パントキックから狙い通りにR・シルバの先制ゴールをアシスト。前節の仙台戦、ナビスコカップの浦和戦と公式戦3試合連続でベンチ外となっていた田中も2得点と気を吐いた。
 
 これでチーム内競争が活性化しないわけがない。柳下監督も「天皇杯をスタンドから観戦したメンバーも、感じるところがあったはず」と、奮起の相乗効果に期待している。ナビスコカップ・浦和戦で先発したメンバーは天皇杯の前日練習を免除され、横浜戦に向けて準備をスタート。チームは心身ともに充実した状態で、今節を迎える。
 
 
横浜F・マリノス
2ndステージ成績(9節終了時):6位 勝点14 4勝2分3敗 15得点・9失点
年間成績(26試合終了時):7位 勝点40 11勝7分8敗 36得点・26失点
 
【最新チーム事情】
●先週は左ふくらはぎを痛めて別メニューだった中村だが、あくまで新潟戦に照準を合わせて調整している。問題なく先発出場できそうだ。
●リーグ戦2試合連続ゴール中のファビオが攻守両面で存在感を発揮している。今節は3試合連続ゴールと完封の両方を狙う。
●大卒ルーキーの仲川が天皇杯2回戦・MIOびわこ滋賀戦で復帰し、途中出場ながらPKを獲得する活躍を見せた。リーグ戦でも切り札として期待できそうだ。
●好調だった中町が天皇杯2回戦・MIOびわこ滋賀戦で右膝内側側副じん帯を損傷。全治6週間見込みと診断され、チームにとっては痛い離脱となった。
 
【担当記者の視点】
 目下4連勝中とチーム状態は文句なし。アウェー新潟戦は過去5シーズン、勝てていないが(2分3敗)、負の歴史を断ち切る絶好のチャンスでもある。
 
 天皇杯で負傷した中町の離脱は確かに痛いが、脳震とうからすでに復帰済みの喜田がボランチの穴を埋め、中盤の構成に大きな支障はない。トップ下の中村を中心に、速攻とポゼッションを上手く使い分けてゴールを狙う。
 
 そして、今節も稀代のキッカーである中村が勝負を左右する可能性は高い。新潟は今季、セットプレーからの失点数は全体の36パーセントを占め、これは最多の数字である。中村の正確なCKやFKが相手にとって脅威になるのは間違いない。
 
 齋藤やアデミウソン、伊藤も好調をキープ。前線の破壊力を見せつけ、伝統の堅守で完封勝利を勝ち取りたい。
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