検証・内田篤人は天才か? ワールドクラスのサイドバックで天才と言えば? 元日本代表コンビが出した答は…

2022年07月10日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

名良橋氏曰く「サイドバックの概念を変えた選手」は?

果たして、内田は天才と呼べるのか。元日本代表コンビがジャッジ! 写真:サッカーダイジェスト

 果たして、現役時代の内田篤人選手は「天才」と呼べたのか。そんな素朴な疑問を、公式YouTubeチャンネル『サッカーダイジェストTV』の中で元日本代表コンビの岩本輝雄氏と名良橋晃氏にぶつけてみた。すると、名良橋氏は"後輩"の内田に対し、「センスがあって、ファーストタッチが絶妙」と絶賛。しかし、天才とは違うタイプで、「人知れず努力をしている」との回答を示した。

 「名良橋さんがそう言われているなら間違いない」という岩本氏も答は「NO」。その実力を否定しているわけではなく、「味方にとって物凄くやりやすい」タイプのサイドバックで、「天才というよりセンスの塊」と称賛していた。

 ゲームメイクもできる内田はサイドバックの先駆け的存在とも言われているが、司令塔的な能力は名良橋氏曰く「ドイツに行って磨かれた」。戦術的インテリジェンスは確かに相当なもので、「見えないところで色々と研究をしている印象」と岩本氏も言っていた。
 

 内田が天才ではないとすると、誰が天才なのか。その問いに、岩本氏は「ロベカル(元ブラジル代表のロベルト・カルロス)」と即答。悪魔の左足と恐れられたレジェンドの「あのキックはやばい」という感覚を持っていた。

 一方で名良橋氏は、元ドイツ代表のアンドレアス・ブレーメを天才に挙げた。「人も使える、クロスも正確」で「サイドバックの概念を変えてくれた」と絶賛。事実、90年ワールドカップでのブレーメの活躍はかなり衝撃で、アルゼンチンとの決勝ではPKでチームを勝利に導くゴールも決めている。

 ちなみに、日本人選手で天才に近いサイドバックには、岩本氏が「鈴木正治(元・横浜など)」で名良橋氏は「新井場徹(元・鹿島など)」を推していた。蛇足だが、94年のワールドカップでブラジル代表の左サイドバックを担ったあのレオナルド(鹿島でも活躍)も、天才の部類に入るのではないか。アメリカとの決勝トーナメント1回戦で退場になるまでのプレーは、実にエレガントで、ゲームメイクもこなす最先端のサイドバックのそれに類似している。

 いずれにしても、天才の定義は人それぞれ。あなたが考える「サイドバックの天才」は?

【動画】徹底検証! この選手は天才か/内田篤人編

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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