パリSGが約58億円を投入して獲得!ポルトガル代表MFヴィチーニャとは何者か?

2022年07月07日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

高い技術力と優れた戦術眼を持つ期待のゲームメーカー

昨シーズンのポルトで公式戦47試合に出場し、4ゴール・5アシストをマークしたヴィチーニャ。(C)Getty Images

 パリ・サンジェルマンにとって今夏1人目の新加入選手となったのが、22歳のポルトガル代表MFヴィチーニャだ。

 今年6月にパリSGは、かつてモナコやリールで辣腕を振るったポルトガル人のルイス・カンポスをチームの強化責任者として招聘。このカンポスがオペレーションを進め、移籍金4150万ユーロ(約58億1000万円)を投入して獲得に至ったのが昨シーズン、ポルトで本格化した同胞のヴィチーニャだった。

 11歳でポルトの下部組織に入団したヴィチーニャは、19歳の時に2019-20シーズンのポルトガル・カップ準々決勝、ギマラエス戦でトップチームデビューを果たしている。

 20-21シーズンはレンタルでウォルバーハンプトンに加入。途中出場が多かったものの、公式戦22試合に出場するなどプレミアリーグで揉まれた経験は、ポルトに復帰した21-22シーズンの大活躍につながった。

 21-22シーズンの開幕当初は、主力であるセルジオ・オリベイラ(現ローマ)の控えだったが、徐々に出場機会を増やしていき、定位置を奪取。ポルトの国内リーグの覇権奪還と国内カップ制覇の2冠に大きく貢献した。
 
 ポルトガル国内では重鎮ジョアン・モウチーニョの後継者と目されているヴィチーニャは、22歳にしてその先達と同様に高い技術力と優れた戦術眼を持つセントラルMFだ。

 パスとドリブルを織り交ぜたゲームメークに急所を突くスルーパス、身を挺したタックルと攻守でチームに貢献できる万能型で、今年3月には念願のポルトガル代表に選出され、カタールW杯本大会出場をかけた欧州予選プレーオフ決勝の北マケドニア戦でデビューを飾っている。

 パリSGでは7月5日に新監督に就任したクリストフ・ガルティエの下で、セントラルMFやインサイドハーフでの起用が想定される。既存のMFで攻撃にアクセントを付けられる人材は、マルコ・ヴェッラッティがほぼ唯一で、その点での期待も大きい。

 攻撃の組み立てという面では、ポルトでチームメイトだった同胞のダニーロ・ペレイラ、同じ万能型のジョルジニオ・ヴァイナルドゥムを上回り、即戦力として重宝される可能性は少なくない。

 すでにパリSGのサマーキャンプに合流済で、新チームメイトとともに新シーズン開幕へ準備を整えている。

 期待を集めるヴィチーニャのプレーは、7月20~25日に来日するパリSGジャパンツアーで見ることができるだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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