ブラジル戦の推奨スタメンは?|上手さよりも強さと速さを重視。伊東のスピードは強豪国撃破の突破口に【記者の視点】

2022年06月05日 飯間 健

フィニッシャーはトータルバランスの良い南野

飯間記者が選定したブラジル戦の推奨スタメン。

 4試合が組まれた6月シリーズの2戦目、日本代表は6日に国立競技場でブラジル代表と対戦する。世界ランクトップのタレント集団を相手に、森保ジャパンはいかなるメンバーで挑むか。スポーツニッポン新聞社の飯間健記者に、推奨スタメンをセレクトしてもらった。

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 FIFAランキング1位のサッカー王国・ブラジル戦は言うまでもなく、単なる強化試合の一つではない。ドイツやスペインと対戦する11月のカタール・ワールドカップへ向けた試金石の一戦。森保一監督がアジア予選を通じて作り上げた"モノ"全てをぶつけ、親善試合という立ち位置を踏まえたうえで日本サッカー界の現在地を図る、この上ない貴重な場だ。

 ポイントは3つ。
 ①4-3-3システムが機能するか
 ②保持したボールをどれだけ正確に繋ぐか
 ③世界仕様のカウンターができるか

 まずW杯決定の大きな要因となった中盤3人の強度の高い守備が、流動的にポジションを変えてくるブラジルに対応できるか。気がかりなのは守田英正の状態。3日の練習からは部分合流を果たしたが、コンディションの回復具合は未知数で、無理もさせられない。となればパラグアイ戦で攻守に躍動した原口元気を推す。

 吉田麻也も明言しているように、W杯では守備の時間が長くなるのが想定される。ただ守備一辺倒では疲弊するのは自明の理。ボールを奪った際にどれだけロストしないか。

 2日にブラジルと対戦した韓国は、ブラジルの素早い攻守の切り替えとボールホルダーへの囲い込みで、効果的なビルドアップができず大量失点。遠藤航、田中碧を含めて経由地となるインサイドMFが球際で戦い、次へつなげていくことは得点への第一歩になる。

 そこからの手数を掛けない攻撃も重要だ。右FWの伊東純也は最大キーマン。彼のスピードは強豪国撃破の突破口になる。左FWには守備強度の面で不安視されるかもしれないが、ベルギーで鍛えられた三笘薫を置きたい。三笘のドリブルがブラジル相手に通用すれば、そこで一気にゴール前まで迫れる。
 
 フィニッシャーで期待したいのは「強さ」「前線の守備力」「速さ」「シュートセンス」とトータルバランスの良い南野拓実だ。

 ディフェンスラインは本来ならば冨安健洋を右SBで試したいが、コンディション不良のためブラジル戦の欠場が濃厚で山根視来。ビルドアップ能力が高い吉田麻也と板倉滉がCB、そして左SBには、守備重視となった際には抜群の対人の強さを発揮する長友佑都のメンタルに賭けたい。

 全員で辛抱強く耐え、そして奪ったボールを正確に中盤につなぐ、もしくは相手ディフェンスラインの背後を狙った一発のフィードを出す。上手さよりも強さと速さを重視した布陣で、勝機を見出していきたい。

取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)

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