オーナーが衝撃の強権発動!ピッチに乱入してPKキッカーを交代も失敗→2部降格でクラブを解散…「ブルガリアサッカーへの投資は無駄」

2022年05月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「発展のための土壌がない」

ブルガリアの1つのクラブが姿を消した。(C)Getty Images

 ブルガリアで前代未聞のゴタゴタが起こった。英メディア『SPORT BIBLE』が5月24日付けで伝えている。

 21日に開催された国内リーグの降格プレーオフ最終戦で、レギュラーシーズンを最下位(14位)で終えたツァルスコ・セロは、12位のロコモティフ・ソフィアと対戦。勝てば1部残留を決められるという状況で、1―1で迎えた後半アディショナルタイムにPKを獲得する。

 降格を免れる千載一遇のチャンスを迎えたなか、事件は起こった。本来のキッカーであるブルガリア人DFマルティン・カブダンスキではなく、ミランのアカデミーで過ごしたガンビア人FWユスファ・ヤッファがキックを蹴ろうとしたところ、オーナーのストイネ・マノロフ氏がピッチに乱入。ヤッファではなく、カブダンスキに蹴るよう要求したのだ。

 結局、その望み通り、35歳のキャプテンがペナルティスポットに立つも、肝心のキックは相手GKにストップされ、あえなく失敗。そのまま1―1でタイムアップとなり、セロは無念の降格となった。
【動画】前代未聞の現場介入!オーナーがピッチに乱入してPKのキッカーを交代させるが…
 これだけでも十分な大騒動だが、この後に衝撃のクライマックスが待ち受けていた。なんと、マノロフ氏はクラブの解散を発表したのだ。声明で以下のように述べている。

「クラブはリーグで3年間良い成績を収めた。しかし、そろそろ消滅し、来シーズンからプロサッカーに参加しないと言うべきだろう。ブルガリアのサッカーにカネを投資することは、カネを失う最も簡単な方法だ。発展のための土壌がない。神経もカネも無駄になる。

 ただ、2部リーグに所属していた頃などにも、十分に良い瞬間があったことは認めなければならない。選手、コーチ、スタッフ全員に感謝したい」

 なお、同氏は「この冒険を勝利で終わらせたかった」とも語っており、たとえPKを成功させ、残留を果たしていても、クラブの運命は同じだったのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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