【柏】ACL広州恒大戦スタメン予想/大谷が別メニュー調整。キャプテン不在となれば苦戦は必至か

2015年08月25日 小田智史(サッカーダイジェスト)

クラブワールドカップ出場の目標実現に向けて、絶対に負けられない一戦に。

リーグ8節の松本戦で脳震盪を起こした左SB輪湖の代役は藤田が濃厚。前日練習で別メニュー調整だったキャプテンの大谷が万が一出場できないとなれば、柏にとっては大きな痛手だ。

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)が8月25日から再開。翌26日開催を含む準々決勝4カードで、最も早くキックオフを迎えるのが柏対広州恒大の一戦だ。柏はホームで2013年のACL王者を迎え撃つ。前日練習はまだ日差しの強い15時に始まり、公開された冒頭15分の練習では、8人1組でのパス交換、ワンツー、8対4(7対4)でのパス回しが行なわれた。
 
 広州恒大とは2012年、13年と計4度対戦し、1分3敗。特に13年の準決勝では2戦合計1-8(第1戦/●1-4、第2戦/●0-4)と大敗を喫した相手であり、当時のACLを経験したメンバーは「広州は自分たちが乗り越えなければいけない壁」(大谷秀和)、「ある意味ACLの戦いがあの時から止まっている」(工藤壮人)と待ち望んでいたリベンジに向けて、モチベーションは高い。
 
 気になるのは、前日練習で別メニュー調整だったキャプテン大谷の状態だ。吉田達磨監督によれば、8日間でリーグ戦3試合(7節の広島戦は86分で交代も、ほぼフル出場)を戦い、「疲労性の張り」があるとのこと。
 
 軽いランニングやボールを触る姿を見れば大事には至らない模様だが、「経過は見ないといけない」「明日は一番フレッシュなメンバーがピッチに立つ」という指揮官の言葉を率直に受け取れば、スタメン落ちも覚悟しなければいけないかもしれない。その場合は、水原三星との対戦でゴールを決め、チームをACL準決勝進出に導いた小林祐介が代役か。
 
 左SBはレギュラーの輪湖直樹が脳震盪で経過観察中のため、8節の松本戦で交代出場した藤田優人が入ることが濃厚。最終ラインはその他、鈴木大輔、エドゥアルド、キム・チャンスと第2ステージで堅い守備を構築するメンバーが中心となるだろう。3トップはCFに工藤かエデルソンが入るパターンが考えられるが、いずれにしても前線3人で流動的にポジションチェンジしながらゴールを狙っていくはずだ。
 
 一方の広州恒大は、FWリカルド・グラル、MFパウリーニョ、8月15日の上海申花戦で負傷したFWエウケソンらブラジル代表が順当に登録メンバー入り。同じくブラジル代表で注目のFWロビーニョは登録メンバーから外れたが(遠征には帯同)、韓国代表DFキム・ヨングォンのほか、DFファン・シャオティンら中国代表を複数擁する巨大戦力を誇る。
 
 試合展開を問われた吉田監督は、以下のように答えている。
 
「お互いにアジアの経験を持ったチーム。イメージとしては派手に撃ち合うのではなく、お互いを見極めながら戦う試合になる。(広州恒大に)小細工が通用するとは思っていない。我々の基礎に立ち返って、真剣に戦えるか」
 
 クラブ史上2度目のクラブワールドカップ出場を目指すうえで、まずはホームでの第1戦を落とすわけにはいかない。勝利で勢いをつけ、敵地に乗り込めるか。チケットがすでに完売している"アジア最強チーム"との一戦は、大いに盛り上がりそうだ。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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