吉田欠場のダービーでATにPK失敗で号泣…クラブ愛で移籍を蹴ったジェノア主将に“悲劇”。慰めたサンプGKは「人生で最も重要なセーブ」

2022年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

今回の失敗まで8回連続成功

PK失敗で涙に暮れたクリーシト。(C)Getty Images

 4月30日のセリエA第35節、ジェノア対サンプドリアのジェノバ・ダービーは、1-0でアウェー扱いのサンプドリアが勝利した。吉田麻也は出場機会がなかったが、残留を争っているライバルとの直接対決での貴重な白星だ。

 一方、降格危機が迫るジェノアにとっては痛い黒星となった。残留ラインの17位カリアリとは3ポイント差だが、同じく降格圏の18位サレルニターナや最下位ヴェネツィアは消化試合数が少ない。1ポイントも得られなかったジェノアのショックは大きいだろう。

 ジェノア陣営とサポーターにとってさらに辛かったのは、終了間際に同点に追いつく好機があったことだ。アディショナルタイムにマッティア・デストロのヘディングシュートがアレックス・フェラーリのハンドを誘発。VARの介入で、レビュー後にジェノアはPKを与えられた。

 だが、ペナルティスポットに立ったドメニコ・クリーシトは、このチャンスを生かせなかった。後半から出場し、キャプテンマークを巻いていたユース出身のベテランは、サンプドリア守護神エミル・アウデーロにPKを阻まれたのだ。

【動画】後半アディショナルタイムにPK失敗→試合後に号泣するジェノア主将
『Sky Sport』によれば、クリーシトは今回の失敗まで8回連続成功と、PKが得意な選手だ。それが、この大事な一本を決められなかった。ピッチに崩れ落ちたクリーシトは試合後に号泣し、チームメイトやアレクサンダー・ブレッシン監督、そしてPKを止めたアウデーロも彼を慰めた。

『fanpage.it』によると、アウデーロは試合後に「自分の人生で最も重要なセーブだった。クラブカラーは別にして、クリーシトの気持ちは分かる。『オレかあいつか』という場面だった」と話している。

『Gazzetta dello Sport』紙は、クリーシトが1月にトロントFCと好待遇の契約内容で合意しながら、愛するジェノアを残留争いの中で見捨てられないと考え直し、残留を決断した経緯を紹介。「運命は時に、あまりにも人を愚弄する」と、主将にとって「悲劇」だと伝えた。

 ジェノアは残り3試合でユベントス、ナポリ、ボローニャと対戦する。残留は厳しくなったとの見方が強いが、チームとクリーシトは踏ん張ることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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